第3回 Windows 7のスタートメニューと通知領域はこう進化した:Windows 7 前奏曲(1/3 ページ)
Windows 7ではタスクバーの仕様が大きく変わり、通知領域やスタートメニューは使い勝手の向上が図られた。今回もVista/XPと見比べながら調べていこう。
2009年10月22日に発売されるWindows 7は、Windows Vista/XPとさまざまな面で違っている。本連載では一足先にWindows 7の中身を把握すべく、Windows 7 RC版(製品候補版)を利用し、各種機能をVista/XPと比較しながら解説していく。
前回はWindows 7のガジェットとタスクバーにおける変更点を見てきたが、今回はタスクバーに配置された通知領域とスタートメニューをチェックする。
すっきり見やすくなった通知領域
通知領域とは、タスクバーの右側にある時計やアイコンが並んでいる部分のことだ。現在時刻の表示をはじめ、ハードウェアやWindows、各種アプリケーションに関連する情報を通知するために設けられている。
タスクトレイにアイコンを登録することでユーザーの利便性向上が図れることから、昨今は通知領域に並ぶアイコンが増える一方だ。電源管理やネットワークなどハードウェアに変化があることを通知するアイコン、メッセンジャーやアンチウイルスソフトなど独自のイベントを通知する常駐アプリケーションのアイコンが並ぶだけでなく、プログラムを素早く起動するショートカットアイコンが通知領域に格納されることも少なくない。
XPでは、通知領域に多数のアイコンが登録されることを想定し、アクティブなアイコンだけを表示する機能が加わった。また、通知領域のアイコンを、アクティブなときに表示するか、常に表示するか、非表示にするかを選択できる。Vistaでは通知領域に大きな変更はなく、設定可能なオプションもXPとほぼ同じだ。
Windows 7では通知領域に並ぶアイコンの数がデフォルトで少なくなり、音量やネットワーク、電源のアイコンがシンプルな白色のものに統一された。また、アクティブでないインジケータを隠す設定がなくなり、個別に「アイコンと通知を表示」「通知のみを表示」「アイコンと通知を非表示」のいずれかを選択する仕様となっている。
非表示のアイコンは、通知領域にある三角ボタンをクリックすると現れる。そのほか、タスクバーが太くなったことにともない、時計は現在時刻とともに年月日を表示するようになった。
通知領域の情報を制御する「アクションセンター」
通知領域の問題は、増えすぎたアイコンの問題だけではない。通知領域の上部に表示される情報が多すぎることも問題だ。特にファイアウォールやWindows Update、再起動を促す通知などは、必要だと分かっていても邪魔に感じることが多い。あまり通知が頻繁に表示されると、かえって操作性を損ねてしまう場合もある。
そこでWindows 7では、全体的に不要な通知を削除しただけでなく、「アクションセンター」によってWindowsの通知を制御できるようになった。アクションセンターはWindows XP(SP2)のコントロールパネルに追加された「セキュリティセンター」の機能を拡張し、バックアップ、システムの復元、トラブルシューティングといったメンテナンス情報も組み込み、タスクや通知の一元管理、問題発生時における解決策の確認まで行えるようにしたものだ。
アクションセンターによる通知はバルーンでも行われるが、通知領域に表示されたアイコンをクリックすることで、過去の通知を参照することもできる。従来のバルーンによる通知はすぐ消えてしまうか、動作を選択するまで消えないかのどちらかで、使いやすいとはいえなかった。Windows 7ではアクションセンターの導入によって通知の方法が統一され、非常にスマートになった印象を受ける。
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