日本ユーザーのために“自己修復”──新型「LaVie Light」は、何が変わったのか:Netbookはもう終わり?「いや、キミのはワイヤーブラシで“ガリッ”できるかい?」(4/4 ページ)
Netbookでは物足りない──そんなNetbookの枠を取り払ったミニノートPCがNECの「LaVie Light」だ。国内メーカーが日本ユーザーの声を反映した特徴を多数取り入れたという新型LaVie Lightは、どこがどう進化したのだろうか。
ベンチマークテストの結果はそこそこ ただ、YouTubeの720p動画もしっかり再生できる
ベンチマークテスト LaVie Light(BL550/CS) | ||
---|---|---|
PCMark Vantage 1.0.2.0 | PCMark | 1454 |
Memories | 473 | |
TV and Movies | 1346 | |
Gaming | 651 | |
Music | 1842 | |
Communication | 1217 | |
Productivity | 962 | |
HDD Test | 2684 | |
PCMark05 | PCMarks | 1744 |
CPU | 1649 | |
Memory | 2112 | |
Graphics | 540 | |
HDD | 3749 | |
3DMark06 (1024×768) |
3DMarks | 144 |
SM2.0 | 66 | |
HDR/SM3.0 | N/A | |
CPU Score | 736 | |
FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3 | HIGH | 797 |
LOW | 1061 | |
Windowsエクスペリエンスインデックス | プロセッサ | 3.1 |
メモリ | 4.7 | |
グラフィックス | 2.9 | |
ゲーム用グラフィックス | 3.0 | |
プライマリハードディスク | 5.3 |
続いてBL550/CSのパフォーマンスをチェックしよう。
Windows 7のエクスペリエンスインデックスにおける基本スコアは2.9で、こちらはCPU統合のグラフィックス性能がやや足を引っ張ってしまった。それ以外はOSの基本機能が快適に使える基準となる「3」以上だ。CPUスコアは3.1で、シングルコアのAtomでは「3」を超えることがなかったことを考慮すると、定格クロックこそ低め(1.5GHz)だが、デュアルコア化でCPU処理能力、そしてPC全体としてのパフォーマンスはしっかり向上している。
PCMark05、3DMark06、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3でのベンチマークテストでは、スコアだけ比較すると少し微妙だ。PCMark05ではシングルコアのAtom N470搭載製品を上回るものの、CPUのコア数がリニアには反映されない3DMark06や、ほとんど反映されないFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3ではスコアが下回った。
とはいえ、体感値は異なる。より動作クロックの高いシングルコアAtom搭載PCと比較して遅い印象は受けないし、Windows 7 Home PremiumのAeroを有効にしても至って普通に使える(下位モデルのBL350/CWや一般的なNetbookは、機能制限のあるWindows 7 Starterがプリインストールされる)。また、YouTubeでいくつかの720p(1280×720ドット、ノンインターレス)動画を再生してみたが、ほぼコマ落ちなく再生が可能あった。
もっとも、CPU使用率は80〜90%程度まで上昇するので余裕があるとは言えないのが、再生さえ満足にできなかった一昔前のNetbookと比べれば、十分メインマシンとして使用できるレベルにはあると思う。
国内メーカーらしさがところどころに光る、ミニノートPC
LaVie Light BL550/CSの価格は、実売8万円台弱だ(NEC Directの直販価格は7万9800円から)。Atom N550を搭載する10型クラスのNetbookと比べると必ずしも安価ではないが、OSがWindows7 Starterでなく32ビット版のWindows 7 Home Premiumであること、オフィススイートも期間限定版でないOffice Personal 2010をプリインストールすること、そして、Windows 7が快適に動作する2Gバイトのメインメモリを標準で搭載することなどをふまえると、競合製品との価格差はぐっと縮まるといえる。そして、スクラッチリペア機能だ。キズが付いてしまうと所有満足度が落ちる──愛着が一気に失せることを1度は体験したことがあると思われる。こういった方向からの訴求は、日本ユーザーのことを深く理解し、日本メーカーだからこそできる“プラスアルファの安心感”の提供にもつながる。
Netbookは利用できるコアコンポーネントに若干の制約があるので、単純に性能面だけで他社製品と差別化を図るのは難しい。そこで国内メーカーのNECは、LaVie Lightを“ならでは”の技術、機能とともに、国内ユーザーのニーズを反映したミニノートPCに仕上げた。モバイルWiMAXとともに使うモバイル中心の利用はもちろん、インターネットやオフィススイートもメインで使うミニノートPCとして満足度の高い製品になるはずだ。
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