「Netbookに満足していないのは日本だけ!」というIntel:CeBIT 2011
Intelは、CeBIT3日目となる3月3日に“第2回目”のプレスカンファレンスを行い、Oak TrailやNetbookの展望について説明した。
Netbookとタブレットは利用目的に合わせてそれぞれが進化していく
CeBIT 2011で第2回目となるプレスカンファレンスでは、Intel Insiderや、Sandy Bridgeに統合された新世代のIntel HD Graphicsなど、初日に行われた内容と共通するテーマも含まれていたが、それ以外にも、“第2回目”でのみ紹介された内容もあった。ここでは、その中からOak TrailとNetbookに関するIntelの考えを紹介しよう。
Oak Trailについては、発表そのものは2010年6月のCOMPUTEX TAIPEI 2010に合わせて行われたものの、製品の投入はようやく2011年の春のタイミングで実現する。先日、富士通からOak Trailを搭載した(ただし、リリースでは型番を明らかにしていない)スレートタイプのタブレット“PC”が発表され、CeBIT 2011でも展示ブースでAtom Z670とSM35からなるOak Trail採用タブレットPCが展示されている。
米Intelコンシューマークライアントマーケティングディレクターのカレン・レギス氏は、Oak Trailのアドバンテージとして、高い電力効率とHDコンテンツの再生が可能な高い解像度表示と再生能力、革新的に薄いボディの実現、そして、OSをWindows、Android、そして、MeeGoから選べる柔軟性を挙げている。発表から採用製品の投入まで時間がかかっている問題についても、すでにWindowsベースでデル、レノボ、富士通、東芝、ASUSなど9社が、AndroidベースではレノボやASUSなど7社、そして、MeeGoベースでもAcerなど5社がOak Trailを採用したタブレットデバイスを用意していることを明らかにしている。
Netbookのこれからの展望についても、カレン氏はIDCの調査結果から、出荷台数はタブレッドデバイスに抜かされるものの、Netbookの市場は2014年にかけて成長するという予測を示し、Netbookを購入したユーザーの約8割が満足しており、その傾向は先進国でも新興国でも変わらないと主張した(なお、ほかの地域と比べて日本だけ満足度が低いことにも触れている)。
カレン氏は、Netbookとタブレットデバイスでは、利用するシーンが共通する面もあるが、オフィスでの利用やオンラインチャットなどはキーボードを持つNetbookでないと対応できず、また、電子ブックリーダーや動画コンテンツの視聴などはタッチパネルを内蔵するタブレットデバイスが向いているなど、それぞれで利用目的によるすみ分けができると説明する。
そして、先日発表されたAtom N570をはじめとするこれからのAtomでは、より性能が向上する一方で、より薄い新しいフォームファクタ(Canoe Lake)によるボディが可能となり、AppUpによる簡単なアプリケーションの購入と導入、Winodws、Android、MeeGo、そして、Chrome OSも含めた柔軟なOSの選択、「Intel Wireless Music」による簡単なオーディオ再生システムなどが利用可能になるとした。
Intel Wireless Musicは、無線接続のアダプタを利用して離れた場所にいるNetbookから音楽をスピーカーに飛ばして、2.1ステレオオーディオで鳴らす仕掛けで、アダプタは30ドル程度で提供できる見込みだ。
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