ムーリーさん、欧州のPCゲーマーに「Intel Z68 Express」を世界初解説:CeBIT 2011
なんだかんだいいながらも、目新しい情報が多かったCeBIT 2011。ムーリーエデン氏の「2回目のステージ」では、Intel Z68 Expressの概要が公開された。
オーバークロックもグラフィックス機能も両方使える。「Z68」ならばね。
Intelは、なぜか連日プレスカンファレンスやらスピーチセッションを行って、存在感をアピールしている。その最も典型的な場所が、1つの建物を占有して、ゲーミングPCのイベントを開催しているHall 23だ。CeBIT 2011の4日目になる3月4日(現地時間)には、ムーリーエデン氏がメインステージに登場して、先日発表したばかりのCore i7-990X Extreme Editionのパフォーマンスとオーバークロッキング性能を紹介したほか、CeBIT 2011で各PCパーツベンダーがサンプルを多数展示している「Intel Z68 Express」チップセットについて、初めて公の場で言及した。
欧州では、PCゲームの人気が依然として高く、ゲームイベントなどは若い(見た目中高生)ユーザーで異様な盛り上がりとなる。ゲームイベントもショー化が進み、トップクラスのゲーマーは、プロとして認められるだけでなく、熱烈なファンに支えられ、彼らの名前がブランド名として製品の販売促進となったり、PCパーツベンダーが彼らの活動を支援したりということが広く行われてる。
そういうPCゲーマーで盛り上がるHall 23でのスピーチだけに、エデン氏の話す内容もオーバークロックといった性能向上の面に集中した。
Core i7-990X Extremeの紹介では、リファレンスの動作クロックが3.46GHz、6コア12スレッド対応というスペック以外にも、会場でデモを行っているマシンが空冷条件で5GHzのオーバークロックを実現し、かつ、安定してゲームを動作させていること、そして、2011年2月16日に行われた「WORLDWIDE OVERLOCKING LERGUE」で、Core i7-990X Extreme Editionが7092.83MHzを達成したことなどを訴求した。
さらに、Sandy Bridge世代のCoreプロセッサー・ファミリーに導入されたTurbo Boost 2.0 Technologyが、従来のTurbo Boost Technologyよりクロックアップ上限が増したことと、CPUに統合されたグラフィックスコア「第2世代のIntel HD Graphics」が機能と性能を進化させて、3Dゲーム性能が従来の25%向上したことなどを欧州のPCゲーマーたちに説明したエデン氏は、Sandy Bridge世代のCPUで実現したオーバークロック性能と進化したグラフィックス性能の両方を享受できるチップセットとして、「Intel Z68 Express」を紹介した。
エデン氏の講演で示されたスライドには、構成図などの詳しい情報はなかったものの、従来、Intel P67 Expressでのみ可能だったCPU、メモリのオーバークロックと同時に、これも、従来Intel H67 Expressなどの“H”系チップセットだけで利用できたIntel HD Graphicsの機能、「Quick Sync Video」「InTru 3D」「Intel Insider」の両方がIntel Z68 ExpressとSandy Bridge世代のCPUの組み合わせで有効になると、エデン氏は解説している。
講演では、Intel Z68 Expressをシステムに組み込んだ初めての動作デモとして、StarCraft IIのリアルプレイがステージで行われた。なお、Intel Z68 Express搭載マザーボードにグラフィックスカードを差したときの挙動については説明はなかった。
関連キーワード
Intel | CeBIT | Intel 6シリーズ | Sandy Bridge | マザーボード | オーバークロック | イベント | Intel H67 Express | Intel P67 Express | チップセット | Intel Turbo Boost | ムーリー・エデン | Intel HD Graphics | PCパーツ | 自作
関連記事
- AM3+対応マザーボードを大量に動員できたのは「ASRock」
6月のCOMPUTEX TAIPEI 2011に向けて開発中の次期主力製品が公開されるCeBIT 2011。Intelの“Z68”マザーに続いて“Bulldozar”対応マザーも姿を見せた。 - こちらでは、Antillesが動いていた!――MSIのCeBIT展示ブース事前公開
関係者向けのカンファレンスが行われるCeBIT開幕前日。台湾ベンダーが集うHall 17では、ASUSに続いてMSIも展示ブースの事前公開を行った。 - やっぱり出てきた“Z68”マザー──ASUSのCeBIT展示ブース事前公開
ASUSはCeBIT 2011開幕の前日に、展示ブースを公開した。所定の1時間では回りきれないほど大規模な展示ブースでは、多数の“未発表サンプル”が確認された。 - 「Sandy Bridgeは400ドルGPUを超える」──ムーリーさんが“過激”に発表
正式に発表されたSandy Bridgeを訴求するプレスカンファレンスにポール・オッテリーニ氏とムーリー・エデン氏が登場。これで“おとなしく”終わるわけがない。 - ムーリー・エデン氏、「Sandy Bridge」のスペックを“ほんのちょっとだけ”話す
米Intelのムーリー・エデン氏が来日。COMPUTEX TAIPEI 2010の「PCクライアント・セッション」で触れなかった次世代CPUのスペックに言及した。 - Report CeBIT 2011
インテルショックから初めての大規模PCイベント開催! 次期製品のプレビューをはじめ、PCメーカー各社の反撃をドイツからリポート!
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.