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「dynabook R631」のスケルトン&分解モデル公開、「Ultrabookシール」のデザインも判明:CEATEC JAPAN 2011
CEATEC JAPAN 2011の東芝ブースで、Ultrabook「dynabook R631」の分解モデルが展示されていた。
薄型軽量「dynabook R631」の分解モデル
CEATEC JAPAN 2011の東芝ブースで、先日発表されたUltrabook「dynabook R631」の内部構造が分かるスケルトンモデルと内部基板が展示されている。
dynabook R631は、インテルが提唱する新世代スリムノートPCに合致する新モデル。13.3型ワイドの液晶ディスプレイ(1366×768ドット)を備え、厚さ8.3〜15.9ミリ、重量約1.12キロの薄型・軽量ボディ、さらに最大9時間のバッテリー動作時間を実現する。
さて、Ultrabookの本命は2012年登場予定のIvy Bridge世代からとインテルは述べているが、2011年現在で導入できる第2世代の超低電圧版Core 5-2647M搭載の当モデルも、薄型・軽量・長時間動作・PC機能・大画面・標準ピッチのキーボード・堅牢性・セキュリティ性など、モバイル環境で行うプロフェッショナル業務のための資質は十分に備えている。
dynabook R631のスケルトンモデル。基板はキーボード下の奥/ヒンジ側に配置する。荷重のかかるパームレスト内側は強度を高めるハニカムリブ入り構造、キーボード下部は薄さと剛性を両立する薄肉鋳造技術によるハニカム梁構造となっている。キーボードの「Enterキー」直下あたりにある2つの四角い部品がMini PCI Express接続の無線LANモジュールと国内モデルでは(非搭載)の3Gデータ通信モジュールがある(写真=左、中央)。無線LANやワイヤレスWANの無線アンテナ類はディスプレイ上部に配置する。最近の小型・薄型モデルでは、キーボード側面などに配置する例もあるが、同社は「とはいえ、アンテナは高い位置のほうが確実に感度がよいです。最良を考え、この位置にこだわって置いています」(説明員)。
基板の表面。中央の白くかなりの面積を占めているものがメインメモリのSO-DIMMスロット。その右にあるのが、mSATA接続の超小型SSD(128Gバイト)だ。同サイズで256Gバイトモデルまですぐ製品化できるめどは立っているという(写真=左)。基板背面にアナログRGB、DC入力、HDMI、USB 2.0×2、有線LAN端子がある。「“ぶ厚い”有線LANポートやアナログRGBは、設計側からすると徹底して薄型を望むのになぜこれを……とできれば遠慮したい部品。ただ、ユーザーには必要なインタフェースです。開閉式などもいいですが、壊れやすい。かなり悩んだ結果、少し厚くなるスタンドの厚みに合わせて配置することにしました」(説明員)(写真=中央、右)
基板とボディは、ガッチリとネジ止めされて……いない。ねじれて基板にかかるストレスを低減するフローティング/ピラー構造となっている(写真=左)。底面のファンは、スタンドで少し底上げした分だけ排熱口の面積・体積を広げてある。超低電圧版Core i5のTDPは約17ワット程度だが、それを冷却するに十分な、かつ小型薄型の特製ファンを採用する。USB 3.0ポートの手前に(日本市場向けは非対応のためフタがされている)3Gデータ通信モジュール用のSIMカードスロットが見える(写真=右)
上から、基板、バッテリー、ロワーパネル(写真=左)。バッテリーはボディ内部に内蔵され、残念ながら着脱できない。スケルトンボディの下部手前側の黒い部品が極薄のシートバッテリーだ。一般的な着脱スタイルのほか、座布団式の増設バッテリーなどの手段も容易に実現可能とするが、着脱機構により数ミリほど厚くなってしまい、複数個のバッテリーを利用可能とする仕様となった場合、それを制御するための機構、バッテリー1つで使う場合のロスも増える(1つ単位の実動作時間が減る)。1つで十分な動作時間を実現できるなら──ということでこの内蔵スタイルを採用したという。バッテリー仕様は14.8ボルト/3060mAh 47ワットアワーとなっていた(写真=右)
部品の配置スペースが非常に限られる極薄ボディながら、サウンド面、特にスピーカーがかなりの体積を占めている。開発者としてはどうしても譲れないポイントだったという。「付いているだけ“マシ”とスピーカーを軽視するPCメーカーもあるようですが、動画再生などはもちろん、Skypeなどの音声出力といったビジネスシーン/モバイルノートPCでもスピーカーは重要と考えています。R631は同等サイズの他ノートPCと比べると、格段によい音を鳴らす実力を持っていると自信があります」(説明員)
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