海外プリペイドSIM+無線LANルータ導入マニュアル──「香港の公衆無線LANサービス」編:「Wi-Fiも割安」な海外定額データ通信(3/3 ページ)
世界でも最も自由に携帯電話やプリペイドSIMカードを購入できる場所、それが香港。今回は少し趣向を変え、プリペイドSIMカードの残高で利用できる公衆無線LANサービスを紹介しよう。
Y5Zoneを直接利用する方法もある
このほか、Y5Zoneを直接利用する方法もある。
こちらはY5Zoneが直接各社のプリペイドSIMカード利用者にログインIDとパスワードの利用権を有料で発行するサービスを利用する手段。SMSを使った申請となり、購入したプリペイドSIMカードの残高から料金が引かれるのでクレジットカード類は不要で、データ通信環境も不要となっている。
利用可能なプリペイドSIMカードはCSLとHutchison、中国移動香港の3社のものだ。CSL以外の2社は前記した方法で申請するほうが料金は安いのだが、Hutchisonのように公衆無線LANサービスの利用登録をしたにもかかわらずパスワードの発行に時間がかかる例もあるので、すぐ使いたいなら有効な手段だ。
主な利用プランは以下の3種類(最長1年のプランもある)。
- 10香港ドル(約102円)/2時間
- 20香港ドル(約204円)/24時間
- 30香港ドル(約306円)/3日
ちなみにホテルにインターネット環境があるなら、Y5ZoneのWebページよりクレジットカード決済で登録してしまうのもアリだ。料金は若干安くなる。
登録申請は「503230」宛に、2時間プランなら「Y10」、同じく24時間プランは「Y20」、3日プランは「Y30」と入力してSMSを送信。利用確認のための返信SMSが届いたら、再度「503230」宛へ利用プランの文字列末尾に「Y」を付加した「Y10Y」(あるいはY20Y、Y30Y)と入力して送信すると登録は完了だ。ほどなくユーザーIDとパスワードがSMSで返信されてくる。利用するSSIDは「Y5ZONE」だ。
さて、2012年8月現在の香港のプリペイドSIMカードサービスは定額データ通信が基本なのは変わらないが、一定利用量を超えると速度規制(上限128kbps)されるようになっている。
このため、大容量データの送受信時は3Gで無理して行うのではなく、ちょっと場所を移動しつつ、比較的高速で安定して通信できる公衆無線LANサービスに切り替える──のはとても理にかなっている使い方だ。また、公衆無線LANスポットさえ見つかれば仮にスマートフォンやルータのバッテリーが切れてしまっても安心である。
香港渡航時、特に長期滞在者やリピーターには、低価格なプリペイドSIMカードとともに公衆無線LANサービスもぜひおいしく使ってもらいたい。
山根康宏 :香港在住の携帯電話研究家。一企業の香港駐在員時代に海外携帯電話に興味を持ち、2003年に独立。アジアを中心とした海外の携帯電話市場の状況や海外から見た日本の携帯電話市場についてなど、海外の視点からコラムや記事を日本のメディアに執筆するほか、コンサルティング活動も行う。携帯/SIMカードコレクターとしても知られ、所有する海外端末数は1000台に達した(2012年3月時点)。
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レンタル申し込みは同社Webサイトで行える。機器の受け取りは、宅配か空港受取りにて。出発日2日前17時までの申し込み(成田、羽田は申し込み日が平日の場合、前日17時)で、出発当日に成田、羽田、関西国際、中部国際の各空港で受けとることも可能となっている。
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