2万円切りの10.1型Androidタブレット「Diginnos Tablet DG-Q10S」をチェック:抜群のコスパは健在か?(2/2 ページ)
低価格Androidタブレットとして話題を呼んだ「DOSPARA TABLET」の後継として、10型クラスの「Diginnos Tablet DG-Q10S」が登場。確かに安いけど、性能は?
ベンチマークテストで性能をチェック
DG-Q10SのSoC(System On Chip)は、Rockchip RK3188を採用する。クアッドコアのCortex-A9(1.6GHz動作)とMali-400MP4を組み合わせた構成だ。メモリは1Gバイト、ストレージは16Gバイトフラッシュメモリと、10.1型としてはやや容量が物足りないものの、microSDHCメモリーカードスロットがあるため、最大32Gバイトまで増設できる。それではベンチマークテストで性能を見ていこう。
実施したのは、Quadrant Professional Edition 2.1.1、AnTuTuベンチマーク v3.4、およびOctane Benchmark V1だ。Quadrantについては、10型Androidタブレットの各機種を過去のベンチマークから引用して比較している。
型番 | DG-Q10S | DG-D07S | Xperia Tablet Z | Nexus 10 |
---|---|---|---|---|
OS | Android 4.1 | Android 4.2 | Android 4.1.2 | Android 4.2.2 |
SoC | Rockchip RK3188 | Rockchip RK3168 | Snapdragon S4 Pro APQ8064 | Exynos 5 |
CPU | Cortex-A9(4コア/1.6GHz) | Cortex-A9(2コア/1.2GHz) | Krait (4コア/1.5GHz) | Cortex-A15 (2コア/1.7GHz) |
GPU | Mali-400MP4 | PowerVR SGX540 | Adreno 320 | Mali T604 MP4 |
メモリ | 1Gバイト | 1Gバイト | 2Gバイト | 2Gバイト |
ストレージ | 16Gバイト | 8Gバイト | 32Gバイト | 32Gバイト |
価格 | 1万9980円 | 1万2980円 | 実売6万円前後 | 3万6800円 |
結果は以下の通りで、QuadrantではXperia Tablet Zが頭1つ抜けているものの、DG-Q10Sも健闘し、Nexus 10を抜いて2位につけている。メモリのスコアが若干低い傾向にあるが全体的に好成績で、日常用途に不満のない十分なパフォーマンスを備えているのが分かる。また、7型のDG-D07Sと比較した2つのベンチマークテストでも大きく上回り、AnTuTuのCPU演算性能では2倍以上のスコアをたたき出してクアッドコアCPUの性能を見せつけた。Webブラウズやアプリ操作で不満を覚えることはほとんどないはずだ。
なお、Webブラウズを想定して、輝度50%、1分おきにWebサイトをリロードする設定で実際のバッテリー駆動時間を計測したところ、DG-Q10Sが501分、DG-D07Sが249分という結果になった。両モデルの画面輝度は50%の設定でやや差はあるが(DG-Q10Sは暗い)、4時間程度のDG-D07Sに対して8時間以上持つというのは立派だ。こちらも低価格タブレットとしては十分な結果といえる。
本機の弱点を挙げるとすれば、やはりGoogle Playを利用できない点だろう。標準アプリとして、日本語入力のSimejiをはじめ、ESファイルエクスプローラーやMX動画プレイヤーなどの定番アプリがプリインストールされているものの、Google標準のアプリはなく、Google Playを利用できないのはDOSPARA TABLETと同様だ。このため、標準のマーケットストアアプリとして用意されている「Tapnow Market」か別のマーケットストアを利用する必要がある。しばらく本機を使ってみたが、アプリの入手をGoogle Play抜きでカバーするのは難しく、結局はDropboxとほかのAndroid端末から抽出したapkを連携させるという定番の手段に落ち着いた。また、オンラインで認証を行うアプリは利用できない場合もある。
同社によれば、機器認証のための手続きに時間をかけるよりは市場投入へのタイミングを優先したとのことだが、コストパフォーマンスの高いエントリー価格帯の製品でありながら、Google Playを使えないことで初心者や最初の1台としてオススメしづらい原因になってしまっているのは惜しい。とはいえ、DOSPARA TABLET譲りの抜群のコストパフォーマンスは健在だ。この点にさえ納得できるのならば、低価格な10型Android端末を探している人にとって、本機は有力な選択肢になりうる。
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