OS込みで8万円。mini-ITXゲームマシンが欲しい!:ショップのダメ出し!(3/3 ページ)
「小さく、なるべく安く、でも快適!」なゲームマシンの構成案を作り、ドスパラ パーツ館の海老原さんにダメ出ししてもらった。核にしたのは「A10-6800K」。1年ぶりの不定期連載、始動!
「mini-ITXのハイエンドならPRODIGYかElite 120 Cube」
PCケースもベースのまま、BitFenixの「PRODIGY(Blue)」で決定した。PRODIGYは、250(幅)×359(奥行き)×404(高さ)ミリと、mini-ITXケースの中では圧倒的に大きく、3.5インチドライブを最大5台、2.5インチなら最大9台、さらに通常厚の5インチドライブを1基載せられるなど、内部スペースに余裕があるのが特徴だ。
将来の拡張性を見越してセレクトしたが、その考えは海老原氏と同じだった。「後からドライブをどんどん積み込めるので、FM2A85X-ITXのSATAポートが存分に生かせると思います。電源ベイが底部に独立しているのも、メンテナンス性を考えるとメリットが大きいですね」と同氏。
mini-ITXでハイエンドを目指す場合、このPRODIGYとクーラーマスターの「Elite 120 Cube」がまず候補に挙がるそうだ。「Elite 120 Cubeはコンパクトなキューブ型ながら、長さ343ミリまでの拡張カードが挿せるのが強みです。今回はグラフィックスカードを使わないのでPRODIGYのままにしました」と説明してくれた。
光学ドライブは「2000円程度のモデルで十分」との理由で変更せず、OSも「Windows 7と8はほぼ同じ価格になっているので、好みで選べばいいと思います。主要ゲームならどちらも対応していますからね。ただし、64ビット版を選ぶのはマストです」とのことで、64ビット版Windows 7 Home Premiumのままにした。
残る変更点は電源ユニットだ。「容量は500ワットで十分ですが、9000円弱でも80PLUS PLATINUMモデルが選べるので、そちらに切り替えたほうが安心度がアップしますよ」というわけで、玄人志向の「KRPW-PT500W/92+」にチェンジ。プラグインタイプではないが、PRODIGYは電源ベイが独立しているため、ケーブル整理の負担はそれほど増えないという判断も働いている。
さらに、PRODIGYの拡張性を生かしたオプションとして、水冷キットを導入する案を提示してもらった。「12センチファン1基で冷やすコンパクトなタイプなら載せられますし、CPUとGPU部を両方クロックアップすれば、かなりパフォーマンスを引き上げることができます。プラス1万円の予算があれば、コルセアの『H60』あたりを導入するのがおすすめですよ」とアドバイスしてくれた。
以上のダメ出しを経てブラッシュアップされた構成表は以下のようになる。★印が変更点だ。それぞれの価格は取材当日(8月28日)のドスパラ パーツ館の店頭価格としている。
8万円以下でゲームができるmini-ITXマシン(ダメ出し後) | ||
---|---|---|
パーツ | 製品名 | 価格 |
CPU | AMD「A10-6800K」 | 1万5980円 |
マザーボード | ASRock「FM2A85X-ITX」(AMD A85Xチップセット搭載) | 8490円 |
★メモリ | G.SKILL「GSK ARS F3-2133C11D-8GAO」(DDR3-2133 4Gバイト×2枚) | 8980円 |
SSD | CFD販売「CSSD-S6T128NHG5Q」(128Gバイト) | 1万1480円 |
★HDD | なし | − |
光学ドライブ | ASUSTeK「DRW-24D3ST」(DVDスーパーマルチ) | 1980円 |
グラフィックスカード | なし | − |
PCケース | BitFenix「PRODIGY」 | 8980円 |
★電源 | 玄人志向「KRPW-PT500W/92+」 | 8880円 |
OS | マイクロソフト「64ビット版Windows 7 Home Premium DSP版」+USB 2.0カード | 1万2480円 |
合計金額は7万7250円。8万円ギリギリまで使って、より高速なメモリ「F3-17000CL9D-8GBSR」(1万500円)にグレードアップすることも可能だが、価格の上下変動が激しい事情もあり、少し余裕のある金額としてもらった。
海老原氏は構成案を改めて眺め、「高画質設定にしなければFF14もそこそこ遊べると思います」と太鼓判を押す。ありがとうございました!
関連記事
- コスパ重視なら:「Richland」はリッチなパフォーマンスを見せてくれるのか
“Haswell”解禁でPC業界が慌ただしい中、AMDも第3世代デスクトップPC向けAPU「Richland」を投入。早速ベンチマークテストで性能を検証するぞ!! - グラフィックスコアは最大844MHz動作:AMDが第3世代のデスクトップ向けAPU「Richland」を投入
AMDは6月5日、“Richland”の名で知られる次世代デスクトップ向けAPUとして、最大4.4GHz動作の「A10-6800K」などを発表した。 - 新世代APUでIntelとの差を詰めるAMD:プレイステーション 4にも搭載される「Jaguar」コアって何だ?
AMDの第2世代省電力APU、“Temash”と“Kabini”のアーキテクチャを分かりやすく解説。 - 第2世代の省電力CPUコア“Jaguar”でIntelを追撃:AMDが次世代APUを発表、タブレットや薄型ノートPC向けに省電力化を加速
AMDは“Temash”と“Kabini”の開発コード名呼ぶ省電力APUを、新しいAMD Aシリーズの下位モデルとして追加。また、上位モデルでは現行のAMD Aシリーズで採用するTrinityコアの改良版となる“Richland”に移行することで、パフォーマンスアップを図る。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.