実売1万円台のWindowsタブレット「Diginnos DG-D08IW」は本当に使えるのか?:性能と機能に我慢なし(2/2 ページ)
サードウェーブデジノスが発売した「Diginnos DG-D08IW」は、Windows 8.1 with Bingを搭載した低価格が魅力の8型タブレットだ。その実力を検証してみた。
競合低価格デバイスと比べても性能を発揮
2万円を切る価格ながら、データストレージ以外はWindows導入8型ディスプレイ搭載タブレットとしてほかのモデルとほぼ同じ、インタフェースでは上回る構成のDiginnos DG-D08IWだが、肝心の処理能力を検証してみる。
「WIN SCORE SHARE」(コードリウム)を使った「Windowsエクスペリエンスインデックス」の結果は、「プロセッサ」が5.9、「メモリ(RAM)」が5.5、「グラフィックス」「ゲーム用グラフィックス」が4.1、「プライマリディスク」が7.0となった。
「CINEBENCH R11.5」「Crystal Disk Mark 3.0.3」「PCMark 7.1.4.0」による計測では、比較対象としてAtom Z3735F、システムメモリ2Gバイト、32ビット版Windows 8.1 with Bingを搭載する東芝の「dynabook Tab S38/23M」と比較してみた。dynabook Tab S38/23Mは、データストレージに容量32GバイトのeMMCを用いている。
CPUの能力が影響する「CINEBENCH R11.5」では、搭載するCPUが同じなだけに、スコアもほぼ同等となった。「CPU(pts)」で0.1ポイントの差があるが、これは誤差の範囲だ。ストレージの転送速度を計測する「CRYSTAL DISK MARK 3.03」では、全般的にdynabook Tab S38/23Mが優秀だ。評価機材が搭載するストレージデバイスは、Diginnos DG-08IWが「Toshiba 016GE2」、dyabook Tab S38/23Mが「Toshiba 032GE2」だった。スコアの値自体が低速な結果だが、体感として大きな問題があるほどではない。
「PCMark 7 V1.4.0」では、ほぼ同等の成績を残している。dynabook Tab S38/23Mは「Microsoft Office Home and Business 2013」が標準で付属して、ストレージ容量も32Gバイトと2倍だが、実売価格は3万3000円〜4万円程度に上がる。Diginoss DG-D08IWの2万円を切る価格を考えると、コストパフォーマンスは十分といえそうだ。
バッテリー駆動時間の計測は、BBench 1.01(海人氏作)を利用した。電源プランは「バランス」で、液晶の輝度はチャームのスライダーで40%に、無線LAN接続とBluetoothはオンにして、「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」の条件で計測を実行した。WebブラウザはIneternet Exprolorer 11で、タブブラウズはオフにしている。
この状態で、満充電からバッテリー残量5%になって休止状態に入るまでの時間を計測したところ、結果は3万1144秒(8時間39分4秒)となった。ドスパラの公式サイトでは「6.1時間」となっているが、それを2時間半以上上回る結果となった。
手軽に買えるWindowsタブレットとして十分使える
検証結果をひと通り終えて、全体的な印象を一言でいうと「安いのにけっこう使える」だ。2万円を切る価格ではあるものの、ボディの外装でその安さを意識するところはなく、Micro HDMI出力インタフェースまで装備している。液晶ディスプレイの画質も明るくて見やすい。
データストレージの容量が16Gバイトなのは苦しいが、これはSDメモリーカードによる容量増設や、「OneDrive」「Dropbox」などのオンラインストレージと併用するなどの工夫である程度は解決できる。「そうはいってもローカルの容量が少なすぎる」と考えるユーザーは、5000円追加して、発表したばかりの32Gバイト版を選ぶのもいいだろう。
2万円を切る価格は、「Windowsを導入したデスクトップPCやクラムシェルのノートPCは今まで使ってきたけど、スレートタイプのタブレットはまだ」というユーザーが“試しに使う”デバイスとして適している。また、Webページの閲覧やフォトスタンドなど最初から用途を限定して利用するユーザーにも有力な購入候補になるだろう。
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