iPad Proを“MacBook化”するキーボードケース「iK1200」は買いか:Apple純正のSmart Keyboardと比較(3/3 ページ)
ロジクールは他社に先駆け、iPad Pro用のキーボードケース「iK1200」を発売した。Apple純正の「Smart Keyboard」と比較しつつ、その実力をチェックする。
軽さよりも打鍵感と保護性能を優先したい人向けの製品
以上のように、キーボードの打ちやすさではSmart Keyboardを圧倒するiK1200だが、重量についてはやや分が悪い。
約725グラムという重量は、iPad Pro本体(Wi-Fiモデル約713グラム、Wi-Fi+Cellularモデル約723グラム)とほぼ同等だ。つまり合体させた状態では約1.438キロもしくは1.448キロとなり、iPad Proを2台分持ち歩く計算になる。これは、13.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載した「13インチMacBook Air」の約1.35キロを超えてしまう重量だ。
これに対して、Smart Keyboardは実測で約340グラム。iPad Proに装着した総重量は約1.05キロということで、iK1200+iPad Proに比べるとおよそ400グラムほど軽い。仮に、背面の保護カバーを別途取り付けても、この差が逆転することはないだろう。
また、Smart Keyboardは動画鑑賞など、画面だけを見る場合はキーボードを折り畳み、通常のスタンドのように使うことができる。これに対してiK1200は、ノートPCスタイルで使うか、またはカバーを折り返してタッチ操作やペン操作に向く画面を寝かせたスタイルで使うかの2択となり、スタンドとして使うスタイルには対応しない。製品を選ぶにあたっては、こうした違いも知っておいたほうがよいだろう。
メーカー直販価格は、本稿執筆時点でSmart Keyboardが1万9800円、iK1200が1万8880円だ。ほぼ五分と言っていいが、前述のように背面や側面の保護を考えるのであれば、Smart Keyboardは背面を覆うカバーを追加する必要があるため、トータルで考えるとiK1200のほうがやや割安になる。
軽さおよび持ち歩き時のスマートさを優先するのであればSmart Keyboard、キーボードの打ちやすさと本体の保護性能、さらに価格を考慮するならばiK1200という選び方になるだろう。
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