富士通クライアントコンピューティングが「小学生向けPC」を開発 何が違う?(2/2 ページ)
富士通クライアントコンピューティングが、Lenovo傘下に移行してから初めての新製品を発表した。教育市場向け製品で培ったノウハウを投入した“小学生向け”のノートPCだという。何が今までと違うのか。【訂正】
親が安心できて、子供が楽しめる工夫
FCCLの齋藤邦彰社長は「親が安心して与えられ、子供が楽しく積極的に使えるPC――これが必要だ」と語る。LHシリーズには、そのコンセプトを実現するための工夫も加えられている。
「親が安心」という観点では、コンピュータウイルスや不正アクセス対策ソフト「マカフィーリブセーフ」の3年版をプリインストールし、子供に見せたくないサイトへのアクセス制限をかけたり、アクセス履歴を確認できるようにした。
それに加えて、FCCLのAIアシスタント「ふくまろ」のキャラをあしらった「みまもりユーティリティ」をプリインストールしている。このユーティリティでは、子供が以下のような挙動をしたときに、ふくまろが注意を促してくれる。
- 画面に近づきすぎている(視力を維持する観点)
- 長時間使っている(使いすぎ防止の観点)
- 本体に強い衝撃が加わった(本体破損防止の観点)
先述した本体の頑丈設計も、親の安心につながる要素だ。
「子供が楽しく使える」という観点では、本体や付属品、マニュアルなどをしまえる「お道具箱」を付属することで、支度から片付けまで自発的に行えるようにする工夫を行っている。親向けのマニュアルとは別に、子供用マニュアル「はじめてガイド」も付属している。
先述の小学校のプログラミング教育必修化に備えて、プログラミングの基礎を学べるDeNAのアプリ「プログラミングゼミ」もプリインストールしている。
このアプリは「C言語」「BASIC」を学ぶ……ものではなく、ブロックを積み重ねてプログラムの動く“原理”を学ぶものとなっている。専門的な知識がなくてもどうやってプログラムが動くのか理解できるので、学校での学習の一助になる、という位置付けだ。
FCCL自らオンライン学習支援サービスも提供
さらにFCCLは、学研などと提携し、ワンストップでオンライン学習サービスを提供する「FMVまなびナビ」を提供する。このサービスは有償で、開始時点では以下のコースが用意される予定となっている。価格などの詳細は、FMVキッズのWebサイトで後日告知される。
- タイピングコース(ふくまろタイピング):ふくまろと一緒にタイピング練習できる(その他のコースにも標準で付帯)
- 学校教科コース:「学研 スマートドリル」で小学校の学習内容の予習・復習ができる
- オンライン英会話コース:学研の「Kimini英会話」を利用して、1対1の英会話レッスン(月4回受講できる「ライトコース」と毎日1回受講できる「スタンダードコース」から選択可能)
- プログラミングコース:プログラミングの基礎をオンラインで学習できる(「QUREOコース」と「マイクラッチコース」から選択可)
- 総合パックコース:上記の全コースの内容を受講可能(オンライン英会話は「ライト」相当)
タイピングコース以外のコースを1年以上継続すると、PC購入から2年目から修理代金が年1回無料となる「あんしん修理特典」と、Web直販サイトでPCを最大1万円引きで購入できる「パソコン割引権」が付与される。
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