「現実的な最上位」――Core i9-10940Xが2019年滑り込みデビュー:古田雄介のアキバPick UP!(1/4 ページ)
入手困難が続く「Core i9-10980XE」の1つ下のCore Xとなる「Core i9-10940X」が売り出された。供給量は少なく、既に売り切れとなったショップも多い。一方、Ryzen 9 3950Xは先週より若干買いやすくなっている様子だ。
12月27日11時、IntelからCore-Xシリーズに属する新CPUとして14コア28スレッドの「Core i9-10940X」が売り出された。価格は10万8000円(税込み、以下同)。11月末に登場したシリーズ最上位の「Core i9-10980XE」(18コア26スレッド、14万円弱)の1つ下のラインアップとなる。
むしろ3900Xがあまり気味――年末ぎりぎりのハイエンドCPU事情
発売日の夕方には、複数のショップが売り切れの札を貼っていたが、コアなユーザーによる取り合いのような熱気はあまりない様子だ。パソコンSHOPアークは「お昼くらいに、『あ、在庫あるんですね。なら……』という感じで買われていきました。『10980XEがないなら1つ下を』という需要をちょうど満たすくらいの供給量なのかもしれませんね。過不足がない感じです」と売り切れた様子を語る。
11月末に登場したハイエンドCPUのうち、10980XEを除く顔ぶれは年末にかけてじわじわと買いやすくなっている。特に需要が大きい「Ryzen 9 3950X」も各ショップでスポット入荷する頻度と数量が増しているようで、取材日の時点では「潤沢といっていい数がありますね」(パソコン工房 秋葉原BUYMORE店)といったコメントも聞かれるようになった。
あるショップは「3950Xがスポット入荷する期待が現実的なレベルで高まったことで、逆に3900Xにダブつき感が出てしまっているくらいです。まあ、年末年始に3950Xの在庫がずっとあるとは限らないので、いずれ3900Xも盛り上がるかなと思いますけど」と気楽な様子で語る。ただ、売り切れとなっているショップも多く、安定はしていない。
いずれにしろ、主力となるラインのCPUが潤沢化したことで安堵(あんど)するコメントが多かったのが印象的だった。別のショップは「1年前はIntelがこの位置だったから冷や冷やでしたけどね。Intelはいまだ潤沢とはいえない状況ですけど」とシニカルに笑っていた。
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