近付く「20H2」の足音、次の大型アップデートでWindows 10の何が変わるのか:Windowsフロントライン(2/2 ページ)
間もなくやってくる次期Windows大型アップデートとなる「20H2」(開発コード名)だが、現行のバージョン「2004」から何が変わるのだろうか。最新動向を見ていこう。
Windows 10にまつわる最新情報
ここから先は、Windows 10関連のさまざまな話題をいくつか紹介したい。
1つめは、「WSL 2」の“バックポーティング”の話題だ。WSL 2(Windows Subsystem for Linux)は従来バージョンのWSL 1からパフォーマンスを中心に大きく改良が行われたLinux動作のためのWindowsサブシステムで、目立った新機能のほとんどなかったバージョン2004における大きなアップデート内容の1つだった
Microsoftによれば、対象となるのはバージョン1903またはバージョン1909のユーザーで、x64向けのエディションのみに提供が行われる。WSL 2の導入はWindows Updateで自動的に行われ、実際に導入されているかはビルド番号のマイナーバージョンの数字で確認できる(詳細は前述した公式Blogの内容を参照のこと)。ARM64ユーザーについては、バージョン2004へのアップグレードでWSL 2を入手するよう促されている。
2つめの話題はWindows Defenderで、これをWindows 10上で無効化できなくなっているというもの。Windows Latestによれば、これまでレジストリの変更でWindows Defenderの動作を無効化できていたものが、2020年8月のアップデートでこの“スイッチ”が無効化され、レジストリ内の値いかんにかかわらずWindows Defenderが実行されるようになっているという。
一方で、グループポリシーによる制御や、サードパーティー製アンチマルウェアの導入でWindows Defenderの機能は一時的に無効化できるため、「レジストリを操作しての永久無効化は不可」ということなのだろう。
3つめの話題は、Windows 10 Insider PreviewのDev Channelでテスト中の新機能についてだ。Windows Latestによれば、Microsoftは現在導入済みアプリの“ユーザーデータを削除せず”にアーカイブ化する機能のテストを行っているという。
特にストレージ容量の少ないデバイスや、ゲームなどの大容量の空き領域を必要とするアプリでは顕著だが、メインのストレージを圧迫しがちだ。新機能で導入されたオプションを有効化することで、普段利用しないと判断されたアプリは自動的にアーカイブされ、アプリそのものは一時的にローカルストレージから消えたとしても、ユーザーデータなどはそのまま残る。
後に必要があれば、再びインターネットに接続した際にアプリ本体が呼び出されて再利用が可能になる。多くのユーザーが頻繁に使うアプリは数えるほどだと考えられるが、一方でこまめにアプリやストレージを整理しないユーザーにとっては、日に日に減っていくストレージ容量に神経を削られているだろう。自動アーカイブ機能は、こうしたユーザーにとって朗報かもしれない。
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