人類史上、一番いい状態でVR体験を得られるFacebookの「Oculus Quest 2」をプレイ!(4/5 ページ)
10月14日に発売予定のスタンドアローン型VRデバイス「Oculus Quest 2」。実際のプレイ感はどうなのか、実機でチェックした。
4年で積み重ねられてきた名作アプリをピックアップ
続いて、VRアプリを試してみた話をまとめよう。
VRといえばやはりゲームが中心で、2016年の「VR元年」以降、さまざまなタイトルが登場してきた。多くの人が知っているコンテンツといえば、Facebookが2019年に開発元のBeat Gamesを買収した音楽ゲームの「Beat Saber」だろう。
プレイヤーは両手に赤と青のライトセーバーを持ち、正面から迫ってくる赤青のキューブをリズムに合わせて切っていくという内容だ。「▲」などのアイコンが付いているキューブは、その方向に合わせて切る必要がある。音楽に合わせて目の前のキューブをバシュバシュ切っていく爽快感、コンボをつなげた達成感など、随所に「脳汁」が出る要素があってとても楽しい。
インサイドアウト方式でコントローラーを検出しているQuestでは、手がきちんとトラッキングされずに、プレイヤーがきちんとタイミングを合わせて切ったのにOK判定が出ないということが懸念されそうだが、ノーマルモードを普通に遊んだ範囲では特に問題がなかった。1プレーが数分で終わるので、他人にも勧めやすく、まずは持っておきたい1本になる。
音楽ゲームや、体験として似ている剣で切る系のゲームも数多くリリースされている。そして割と体力を使うので、コロナ禍で外出が減って体を動かす機会が……という方はぜひVRで楽しくダイエットに挑戦してみよう。
まずはお勧めのタイトル
今回、Quest 2のローンチタイトルとして名前が挙がっているバトルロイヤルFPS「Population: ONE」も体験できた。ぶっちゃけていえばVR版「フォートナイト」のような内容で、3人チームで戦場に降下し、フィールドを探索して武器や回復などのアイテムを拾い集めて、残りの1チームになるまで他のチームと交戦するという流れになる。壁や床をつくって要塞を築くこともできる。
ユニークなのはコントローラーの中指で壁をつかめることで、左右の手で交互につかむことで建物を登って行ける。高所を取れば敵を索敵しやすくなるので有利だ。ゲームには関係ないが、体を動かして登り、単純に眺めのいいところからバーチャル世界を見られるというだけでも楽しい。さらに高所から両手を広げて飛び出せば、飛行できたりとVRならではの体感が随所に用意されている。
武器の銃もVRらしく、弾倉を片方の手で装着して、ボルトを手で引くことで発射が可能になる。武器やアイテムの切り替えは、親指のアナログスティックで素早く指示できるのだが、この辺は慣れが必要だと感じた。
なお、実際のゲームマッチだが、筆者は超絶VR酔いしやすいという体質のせいで、ロビーで遊び方を教わっている時点で気持ち悪くなってしまった(この辺、体質なのでどうしようもない)。ゲーム自体はチームメイトのホセさんがめちゃくちゃ上手で、彼について行って別チーム同士が戦い合うのを影で観戦。最後の1人のトドメだけ筆者がさして、漁夫の利でなぜか優勝となった。VR酔いが平気な人は、ぜひ遊んでみてほしい。
なお、オフラインだが、ガンシューティングを題材にしたVRゲームもとても多い。無料で遊べるデモ版を用意したものもあるので、ぜひ試してみよう。
VRならではのお勧めのタイトル
- Population: ONE
- Pistol Whip
- アリゾナサンシャイン
- Dead and Buried II
- Sairento VR : Untethered
- Onward
- Robo Recall: Unplugged
- SUPERHOT VR
- Gun Club VR
ゲームは疲れるので……という人には、巨大なスクリーンで動画を見る系もお勧めだ。サブスクリプション契約をしているなら、バーチャル空間に画面を出して「Netflix」や「Prime Video VR」で映画やドラマを楽しめる。スクリーンの位置は調整できるので、ゴロ寝で上を向きながら映画視聴というのも可能だ。寝ながら見ていたスマホを顔面に落として……という心配もない。
映画を見るといえば、英語のみだがビデオを借りたり、映画に行って複数人で作品を楽したりする「Bigscreen Beta」も注目だ。映画には、英語吹き替えの「君の名は」(Your Name)なども用意されており、英語に抵抗感がない人ならフル活用できるだろう。
「DMM VR動画プレイヤー」は、FANZAのVRアダルト動画も見られることもあって日本でずっと人気を集めているアプリだ。あらかじめDMM.comやFANZAで動画を購入しておき、Quest側でIDとパスワードを入力してログイン。動画をダウンロードしたり、ストリーミングで視聴したり可能だ。
大画面を楽しむのにお勧めのタイトル
いの一番で体験したいのは、Oculusの「Oculus First Contact」だろう。モノをつかんだり、挿したり、投げたり、たたいたりと、「バーチャルやりたい放題」を実現してくれるアプリで、Questで何ができるかの基礎が学べる。他にもお勧めしたいタイトルは山のようにあるのだが、いかんせんな長くなりすぎたので、下記リンクをたどってほしい。日本発の素晴らしいコンテンツも数多い。
広田稔氏お勧めのタイトル
続いて、Oculus LinkでPCと接続した場合をレビューしよう。
関連記事
- Facebookの“本気度”を感じた完成度の高い一体型VRゴーグル「Oculus Quest 2」を試す
スタンドアローン型のVRデバイスとして話題を集めた「Oculus Quest」に、後継機の「Oculus Quest 2」がリリースされた。VRデバイスを巡る現状を整理した上で、新モデルの特徴をチェックした。 - HTC、アイトラッキングにも対応するエンタープライズ向けVR HMD「VIVE Pro Eye」など2製品
HTC NIPPONは、エンタープライズ向けのVR HMD「VIVE Pro Eye」「VIVE FOCUS PLUS」の国内販売開始を発表した。 - 高性能VR HMD「VIVE COSMOS」が10月に発売 9月20日から予約販売を開始
アスクは、台湾HTC製のVR HMD「VIVE COSMOS」の取り扱いを発表した。 - HTC、高解像度表示に対応したVR HMD新モデル「VIVE Cosmos Elite」
HTC NIPPONは、高解像度表示をサポートするVR HMD「VIVE Cosmos Elite」の国内販売を発表した。 - テレワーク全盛の中で見るVR会議「桜花広場」の今――仮想空間を使うがHMD必須としない理由
VR会議システム「桜花広場」が、Oculus Go/Oculus RiftといったHMDを使わないPC版に注力しているという。いきさつを開発者の桜花一門氏に聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.