Tiger Lakeの実力やいかに? Intelの「リファレンスマシン」でチェックしてみた(2/3 ページ)
Intelの「第11世代Coreプロセッサ(Tiger Lake)」を搭載するノートPCが順次発売される。前世代(Ice Lake)から設計に改良を加えて性能をアップしたというが、どれほどのものか。同社が用意した「リファレンスマシン」でチェックしてみよう。
ベンチマークテストでTiger Lakeの実力を確認
このリファレンスマシンの処理能力はいかほどのものか。ベンチマークテストを通して確認してみよう。
CINEBENCH R20
まず、CPUの処理能力をMaxthonの「CINEBENCH R20」でチェックした。今回は外部電源をつないだ状態で各電源設定における通常(マルチ)テストとシングルテストを実施する。
結果は以下の通りだ(スコアは前者が通常、後者がシングル)。
- 最大のバッテリー残量:1644ポイント/554ポイント
- 高パフォーマンス:2162ポイント/578ポイント
- 最も高いパフォーマンス:2162ポイント/579ポイント
スコアを見る限り、オペレーティングレンジの差はCPUパフォーマンスの差につながることが読み取れる。特に、その傾向はマルチコア演算だと顕著だ。
一方で、Dynamic Tuning Technology(DTT)の有無は、少なくともこのテストでは有意な差につながらないことが分かる。
前世代(開発コード名:Ice Lake)の「Core i7-1065G7」(1.3GHz〜3.9GHz、4コア8スレッド)を搭載するノートPC(Razer Blade Stealth 13)のスコアが通常テストで1614ポイントだったことを考えると、構造の改良によるクロックアップは、効果てきめんだといえそうだ。
PCMark 10
続いて、PCの総合性能をULの「PCMark 10」で確認した。今回は外部電源をつないだ状態で各電源設定における「PCMark 10 Extended」(通常テスト+ゲーミングテスト)を実施している。
結果は以下の通りだ(スコアは総合、Essentials、Productivity、Digital Content Creation、Gamingの順に掲載)。
- 最大のバッテリー残量:4480/9544/8032/3993/3558
- 高パフォーマンス:4519/9550/7973/4142/3575
- 最も高いパフォーマンス:4552/9732/8044/4169/3557
総合スコアは電源プロファイル(オペレーティングレンジ)順になってはいるものの、CINEBENCH R20におけるテストとは異なり、オペレーティングレンジの差が大きなパフォーマンス差を生んでいるわけではない。
ちなみに、Core i7-1065G7を搭載するノートPCにおける通常テストのスコアは以下の通りとなっている(総合、Essentials、Productivity、Digital Content Creationの順に掲載)。
- Core i7-1065G7:4385/9054/6838/3698
オペレーティングレンジが15Wの状態でも前世代のノートPCよりもスコアが高いことから、Tiger LakeはIce Lakeよりも着実に性能は上がっているとはいえそうだ。
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