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第3世代「Ryzen 5」搭載で高コスパな2in1ノートPC 「HP ProBook x360 435 G7」を試す(2/3 ページ)

日本HPが主にビジネスユーザー向けに販売している2in1ノートPC「HP ProBook x360 435 G7」は、価格の手頃さの割に機能や処理パフォーマンスが良い注目モデルだ。この記事では、その実像をレビューしていく。

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Zen2アーキテクチャの第3世代Ryzen Mobileプロセッサを搭載

 先述の通り、ProBook x360 435 G7は第3世代Ryzen Mobileプロセッサを搭載している。7nmプロセスの「Zen 2」アーキテクチャを採用することで、処理性能と電力効率の両面で第2世代Ryzen Mobileプロセッサからジャンプアップを果たしている。

 評価機が搭載するRyzen 5 4500Uは、第3世代Ryzen Mobileプロセッサとしては“中堅”に位置付けられる。それでも6コア6スレッド、最大クロック(周波数)は4GHzと、パワフルな仕様だ。モバイルノートPCとしては高水準のパフォーマンスが期待できる。

 グラフィックス機能(GPU)は、APUに統合された「Radeon Graphics」を利用する。こちらもIntelの一般的なCPU内蔵GPU(UHD Graphics)よりも性能が良い。

 評価機はメインメモリが16GB、ストレージは512GBのPCI Express接続SSD(NVMe対応)と、ビジネス向けには申し分ない容量を備えている。

HWiNFO64
「HWiNFO64」の概要表示。Ryzen 5 4500UのCPU部分は6コア6スレッド、GPU部分は7nmプロセス化された「Renoir(ルノアール)」アーキテクチャのRaqdeon Graphicsを搭載している
詳細表示
HWiNFO64でCPUについて詳細を表示してみた。PL1は25W、PL2は30Wと表示されている
GPU-Z
「GPU-Z」でAPU内のRadeon Graphicsの情報を表示してみた
CrystalDiskInfo
ストレージはPCI Express接続の512GB SSDを搭載する。評価機ではSK hynixの「BC511」の512GBモデルが搭載されていた。公称シーケンシャルリード毎秒2300MB、シーケンシャルライト毎秒1000MBの普及価格帯モデルである
スコア
「CrystalDiskMark 7.0.0」(ひよひよ氏・作)でSSDの速度を計測した結果。公称値に近い結果が出ている

キーボードや液晶ディスプレイも好印象

 キーボードは6列アイソレーションタイプだ。キーピッチは公称で約18.7×18.7mmを確保し、変則的なサイズのキーも特にない。カーソルキーが独立して配置されるなど、使いやすい。キーストロークは公称で約1.5mmとなっているが、しっかりとしたタイプ感を得られる。

 13.3型液晶ディスプレイは光沢(グレア)仕上げで、画面解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)となる。顔や光は映り込みやすいが、最大輝度が公称値で400ニトと十分にある上、ヒンジの角度も自由に変えられるため、視認性は確保されている。

 液晶の方式は公表されていないが、評価機を見る限り視野角は上下/左右どの方向でも広いため、IPS系の技術を採用していると思われる。

 エックスライトのカラーキャリブレーションセンサー「i1 Display Pro」を利用してディスプレイの色温度と輝度を計測した所、色温度は6633K、輝度は358ニト、色域は「sRGB」を100%(面積比では約103%)カバーしていた。本体価格を考えると、かなり優秀なディスプレイを搭載している。

 タッチパネルを搭載しており、タッチで直感的な操作ができる他、オプションとして2048段階の筆圧検知に対応した「HP Pro Pen」が用意されており、これを利用することも可能だ。

キーボード
キーボードはアイソレーションタイプを採用する。Deleteキーの内側に電源ボタンがある
ディスプレイ
液晶ディスプレイは13.3型で、解像度はフルHDとなる。光沢仕上げで、公称輝度は400ニトだ
計測結果
i1 Display Proによる計測結果
プロファイル
i1 Display Proで作成したICCプロファイルを色度図作成ソフト「Color AC」(Phonon氏作)で表示した。実線が本製品、点線がsRGBの色域となる

充実した入出力ポート Wi-Fi 6にも対応

 通信機能は、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応の無線LANと、Bluetooth 5.0を標準で装備する。

 ポート類は、左側面にUSB 3.0 Type-A端子を、右側面にmicroSDXCメモリーカードスロット、イヤフォン/マイクコンボジャック、HDMI出力端子、USB 3.0 Type-A端子とUSB 3.0 Type-C端子を備えている。USB Type-C端子はUSB Power Delivery(PD)による電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。

 標準で付属するACアダプターは独自端子だが、USB PDに対応しているのでUSB PDに準拠するACアダプターやモバイルバッテリーも利用できる。

左側面
左側面には大きく排気口が開けられている。セキュリティロックスロットも設けられている
右側面
右側面

 画面の上部には、Webカメラとマイクを搭載している。マイクやスピーカーのノイズ除去機能も備えているので、追加投資なしでWeb会議やオンライン授業を快適にこなせる。カメラにはプライバシーシャッターも付いているため、使っていない時にありがちな盗撮への不安を解消できる。

 Webカメラには顔認証に対応した赤外線(IR)撮影ユニットも実装しており、Windows Helloを設定すれば画面に顔を向けるだけでログインできる。パームレストには指紋センサーも搭載している。

前面
前面にはポート類はない。トップカバー、ボトムカバーともエッジが内側へ向かってカットされており、トップカバーを開ける時に指がかかりやすくなっている
背面
背面部にも端子はない
Webカメラ
画面の上にはWebカメラを搭載している。小さくて少し見づらいが、レンズを物理的に隠せるプライバシーシャッターも備える
指紋センサー
キーボードの方向キーの下部に指紋センサーを搭載している。一度指紋を登録すれば、ロックされた状態から指でそっと触れるだけでログインできる
ノイズリダクション
ビデオ会議向けのノイズ除去機能も搭載している

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