「Windows 10 バージョン21H2」が2021年後半に登場 Windows 11とは“別”に提供
Windows 11とは別に、Windows 10にも新しい機能アップデートが行われる。Wi-Fi(無線LAN)のセキュリティで「WPA3 H2E(Hash-to-Element)」をサポートするなど、新機能も搭載されるが、どちらかというと使い勝手を改善するための改善となる
Microsoftは7月15日(米国太平洋夏時間)、Windows 10の機能アップデート「Windows 10 バージョン21H2」を2021年後半にリリースすることを発表した。バージョン21H2をベースとした「Windows 10 Long-Term Servicing Channel(LTSC)」の新バージョンも同時にリリースされる予定だ。
Windows 10 バージョン21H2の概要
Windowsを巡っては、2021年秋に新バージョン「Windows 11」のリリースが予定されている。しかし、主にセキュリティを重視する観点から、Windows 10と比べると動作要件が厳しい。
Windows 10 バージョン21H2は、引き続きWindows 10を利用することになるPC(ユーザー)に向けた新しい機能アップデートで、主に以下の新要素が搭載される。
- Wi-Fi(無線LAN)のセキュリティとして「WPA3 H2E(Hash-to-Element)」をサポート(対応する無線LANアダプターとデバイスドライバーが必要)
- 「Windows Hello for Business」を迅速に展開する機能
- 「Windows Subsystem for Linux(WSL)」と「Azure IoT Edge for Linux on Windows(EFLOW)」におけるGPU演算のサポート
「Windows 10 バージョン2004(May 2020 Update)」以降を導入してある場合は、バージョン21H2の導入を迅速に行える。バージョンアップ後のサポート期間は以下の通りだ。
- Home/Proエディション:18カ月間
- Enterprise/Educationエディション:30カ月間
- LTSC:5年間
Insider Programにおけるテストも開始
Windows 10バージョン21H2は、Microsoftの公開テストプログラム「Windows Insider Program」でも配信される。
ただし、同プログラムでは開発者(Dev)チャネルを中心にWindows 11のテストも進行している。そのため、本バージョンのテスト版はWindows 11の動作要件を満たさないことを理由として、BetaチャネルからRelease Previewチャネルに移行したPC(ユーザー)を対象に配信される。
なお、当初のテスト版には先述の新要素は実装されていない。準備ができ次第、今後のリリースで実装される見通しだ。
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