使い方自由自在! テンキーの取り外しができるゲーミングキーボード「ROG Claymore II」を試す(1/2 ページ)
ASUSのゲーミングキーボード「ROG Claymore II」は、テンキーを自由に着脱できることが大きな特徴だ。先代からキースイッチを変更した他、ワイヤレス利用にも対応している。その実態に迫ってみよう。
突然だが、「キーボード」と聞いて、皆さんはどのようなものを思い浮かべるだろうか。一番多いのは、恐らくテンキー付きの日本語配列キーボード(いわゆる「109キーボード」)だろう。サイズはいろいろあるが、大きいものはそれなりに面積を取る。デスク回りを広く使うために、よりコンパクトなキーボードを求める人も少なくない。
最近は、テンキーだけではなくファンクションキーを含む機能キーを大幅に削減することでコンパクト化した「60%キーボード」が増加傾向にある。筆者は今まで、60%キーボードを2つ試してきた。
- →使いこなせる? 60%キーボードの初心者が「Razer Huntsman Mini」をひと月使ってみた
- →机回りの省スペース化に「60%キーボード」はいかが? Corsairのゲーミングキーボード「K65 RGB MINI」を試す
その結果、筆者は現在、PFUの「Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID」を使っている。小型で省スペースなので、机上を広く使えるので、気に入っている。何より、方向キーがあることはありがたい。強いて不満点を挙げるとしたら、光らないことくらいである。
ゲーミング(あるいはプログラミング)に特化する場合、60%キーボードで困ることはあまりない。友達の家や大会などに持って行くことを考えれば、このコンパクトさは持ち運びに有利である。ただ、ゲーミングやプログラミング用途“以外”では、キーが省略されすぎていてかえって不便になることもある。
仕事にも使えるコンパクトなキーボードを考えると、テンキーを省いた「テンキーレス(TKL)キーボード」も有力な選択肢となる。TKLキーボードは60%キーボードよりも選択肢は多い。もちろん、ゲーミングモデルもある。
ただ、TKLキーボードを使っていると「あー、テンキーがほしい!」と思ってしまうシーンがある。特に表計算シートの編集中はその頻度が高まる。TKLキーボードは、60%キーボードよりも快適なのだが、用途によってはテンキー付きキーボードにはかなわない。
使わないときはテンキーを取り外せるといい――そんな思いをかなえてくれるのが、今回紹介するASUSのゲーミングキーボード「ROG Claymore II」である。日本では米国英語(US)配列のみを販売しており、直販価格は3万778円(税込み)だ。
今回は、ROG Claymore IIを隅々までチェックしてみよう。
変幻自在なキーボード
その名の通り、ROG Claymore IIは「ROG Claymore」の後継製品である。公称のサイズは、テンキー込みで約462(幅)×155(奥行き)×29(高さ)mm、テンキーを取り外すと幅が約370mm(実測値)となる。これは15.6型ノートPCの幅とほぼ同じである。公称重量はテンキー込みで約1.156kgと、フルサイズのゲーミングキーボードとしては標準クラスである。
先代からの変更点は、主に「デザイン」「ワイヤレス接続への対応」「キースイッチの変更」である。
ワイヤレス接続への対応
先代では、PCやゲーム機との接続はUSBの有線接続のみだった。それに対し、ROG Claymore IIはUSBドングルを利用した2.4GHz帯のワイヤレス接続も利用できるようになった。もちろん、USBの有線接続にも引き続き対応している。
ワイヤレス接続への対応に伴い、ROG Claymore IIの本体には約4000mAhの充電式バッテリーが内蔵されている。満充電からの最長連続利用時間は、ライト点灯時は約43時間、消灯時は約144時間となる(いずれもテンキー付きの場合)。キーボードの左上には、LED式のバッテリーインジケーターもある。充電中はLEDが点滅して、残量を一目で確かめられる。
無線接続でゲームをプレイしてみたが、大きなラグを感じることは全くなく、有線接続とほぼ同じようなイメージでプレイできた。筆者はプロゲーマーではないのでシビアな判断は難しいが、普通にプレイする限りは問題を感じなかった。
キースイッチの変更
先述の通り、現時点においてROG Claymore IIにはUS配列のみ用意される。日本語配列を好む人にとっては若干残念な要素かもしれない。
キースイッチは先代が「Cherry MXスイッチ」(赤軸または青軸)だったのに対し、ROG Claymore IIは光学式の「ROG RX Optical Mechanical Switches」に変更されている。応答時間は1ミリ秒と非常に高速で、クリック寿命は公称値で1億回以上という。この通りであれば、キーがへたる前に他の電子部品が壊れてしまうくらいの耐久性を持つ。
キー入力だが、アクチュエーション(反応)ポイントが浅めで、押したらすぐに反応するイメージだ。キータッチはさらに深く押して終了するのだが、テキスト入力という観点に立つと、頭が反応する前に入力が終了するイメージで若干せわしない。しかし、ゲームをプレイする観点では、WASDでの移動は素早くできることになる。
ゲーミングキーボードなので、ゲームのプレイに合わせてチューニングされるのはある意味当たり前のことである。アクチュエーションポイントのことは、頭の片隅に置いておきたい。
メカニカルキーボードとは異なり、キーの入力音は「ポコポコ」した感じで、それほどうるさく感じない。キーを押し下げる感触は赤軸スイッチに近いが、リニアよりも軽いタッチなので、軽やかなタイピングができる。
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