じわじわと増える12GB版のGeForce RTX 2060搭載カードと年末のGPU事情:古田雄介のアキバPick UP!(1/4 ページ)
年末に向けて、GeForce RTX 2060カードの新製品が複数登場している。その一方で、ミドルレンジ上位のグラフィックスカードは品薄傾向にあり、かき入れ時に向けて多くのショップが動きを見守っている。
12月初旬から、グラフィックスカード売り場にはグラフィックスメモリの容量を12GBに増量した新バージョンの「GeForce RTX 2060」カードが並ぶようになっている。
先週もZOTAC「GAMING GeForce RTX 2060 Twin Fan 12GB」(7万円弱)や、MSI「GeForce RTX 2060 VENTUS 12G OC」(6万7000円前後)、ギガバイト「GeForce RTX 2060 WINDFORCE OC 12G」(8万2000円強)と「GeForce RTX 2060 D6 12G」(7万9000円前後)、GALAKURO「GG-RTX2060-E12GB/DF」(6万2000円弱)など複数のモデルが加わった(いずれも税込み、以下同様)。
5万円台だったら最高なんだけど――12GB搭載RTX 2060カードが続々
GDDR6メモリを12GB搭載したRTX 2060は12月初旬に追加されたラインアップで、従来の6GB版と比べてCUDAコア数が1920個から2176個に増え、ベースクロックも1365MHzから1470MHzにアップするなどメモリ容量以外も強化されている。
TSUKUMO eX.は「メモリのバス幅とバンド幅以外はRTX 2060 SUPERと同等ですね。それでいてRTX 2060 SUPERよりもメモリ容量が4GB多いという複雑な位置づけです」と解説する。
売れ行きは目立った動きはない様子だ。あるショップは「高過ぎますからね。5万円台のモデルが登場したら最高なんですけど、8万円を超えるモデルもあって、なかなか位置をつかみづらいところがあります」と話していた。
それでも年末にかけての登場を歓迎する声も聞く。別のショップは「既にRTX 3070とRTX 3060 Tiカードの在庫が薄くなっているので、代替じゃないですけど、ミドルレンジ上位の層を厚くしてくれる存在はありがたいです。LHR版が普及してマイニングブームは落ち着きましたが、半導体不足でそもそもの供給が不足していますからね」という。
なお、ドスパラ秋葉原本店のように年末までグラフィックスカードの購入制限を継続しているショップもあるが、「現状というより今後の不測の事態に備えるために続けています」(同店)との理由からだ。一時期のような超品薄な状態を不安視する必要はなさそうだが、買い物の前に入荷状況は追いかけておく方がよさそうだ。
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