英語配列愛好者に朗報! 2万円台前半から買える東プレ「REALFORCE R3S」加わった英語配列モデルを試す(3/4 ページ)
キーボード選びはスイッチや機能などに注目が集まりがちだが、どうにも日本語配列になじめず、英語配列を愛好する人が多い。そんな愛好者に朗報なのが、東プレの「REALFORCE R3S」シリーズに加わった新モデルだ。
英語配列6モデルをチェック
今回発売されたR3S英語配列モデルは全6種だ。共通スペックは有線/英語配列/ブラック/レーザー印刷で、キー荷重は30g(静音)/45g(静音)/45g(標準)、そしてテンキーレス/フルキーボードの組み合わせとなる。
筆者はR2以前の本体カラーのイメージから、REALFORCEは白という印象を持っていたのだが、今やブラックの方が多数派となっているようだ。また、静音モデルだけではなく標準モデルもあるところを見ると、末尾のSはSilentを意味するのではなさそうだ(逆にR3英語配列に標準モデルはない)。
前述の通り、R3SはR2のボディーにR3有線モデル相当の機能を追加している。しかし、一部の機能はボディーに依存するため、R3にはなくR2/R3Sにしかない機能も存在する。順に見ていこう。
R3/R3Sシリーズ共通
R3/R3Sでは、機能をフルに活用するための専用設定ツール「REALFORCE CONNECTソフトウェア」が提供されている。中でも重要な機能が、キーマップ入替えとAPC(アクチュエーションポイントチェンジャー)の設定だろう。
キーマップ入れ替えは物理キーと、PCに送られるキーコードの組み合わせを変更する機能だ。全てのキーが対象で、単体で押した場合、Fnキーと同時に押した場合それぞれに対して設定することができる。
割り当てるキーコードにもほとんど制限がなく、一般キーやマルチメディアキー(ミュートやボリュームなど)だけでなく、修飾キー(Ctrl、Shiftなど)や機能キー(Fnや後述のAPCモード切り替え、LED色/輝度変更キーなど)、さらには一般にキーが割り当てられていないキーコードまで設定できる。
ただし、複数キーを同時に押して入力するキーを設定することはできない。また、Non(未割り当て)を設定すれば、キーコードを送らない無効のキーにすることも可能だ(ヒートマップ上はカウントされる)。
なお、英語配列と日本語配列で同時押しの要否が異なるキーには注意が必要だ。
例えば、日本語配列でShiftキーと同時押しで入力する「=」「`」「'」は、英語配列では1キーで入力できる。逆に日本語配列なら1キーで入力できる「@」「:」「^」は、英語配列ではShiftキーとの同時押しが必要となる。
この「英語配列ならば1キーだが、日本語配列ならShiftとの同時押し」であるキーはキーマップの選択肢として表示されず、日本語配列時のキーマップが表示される。例えば、Pの隣の「[」キーにはデフォルトでキーマップ「@」が割り当てられているが、実際に割り当てられているキーマップはキートップ通り「[」になっている。
将来的に変更される可能性もあるが、REALFORCE CONNECT上のキーコードの表記は対象が英語配列モデルであっても、日本語配列をベースとしているということは頭に入れておいた方がいいだろう。
Mapのチェックを外すとキートップが(上)、チェックを入れる(下)と割り当てられているキーコードが表示される。Pの右隣り2つはそれぞれキートップ「[({)」「](})」だが、キーコードとしては日本語配列準拠のため「@」「[」と表示されている
REALFORFCE CONNECTで設定したキーマップは本体に書き込まれるため、一度設定しておけばPCを換えても同じキーマップで利用できる。R3ではキーマップを2つ設定し、テンキー上の電源ボタンで切り替えられるが、R3Sではキーマップは1つしか設定できない。
キーマップの切り替え機能は、R3のBluetooth/USB接続モデルで複数のOSを切り替えて使う場合に重宝する機能だが、R3Sの場合は切り替えのボタンがないこと、USB接続のみのため、接続先を変更するときには電気的/物理的な差し替えが必要であることから、活用シーンが少ないという判断で省略されたのだろう。
ただし、REALFORCE CONNECTのプロファイルマネージャーを使えば、複数の設定を切り替えることは可能だ。
もう1つの重要な機能が、APCの設定だ。APCは、キーが押されたと見なされる押下げ位置、アクチュエーションポイントを変更するもので、静電容量無接点方式ならではの機能と言えるだろう。
R3SではREALFORCE CONNECTを使って、アクチュエーションポイントを0.8mm/1.5mm/2.2mm/3mmの4段階で設定することができる。設定は1キーずつの個別設定を2パターン記憶させることができ、全体一括設定と合わせて6パターンを切り替えて利用可能だ。
APCが浅いとキー入力認識が速くなり、深いと誤タッチが起きにくい。ShiftやCtrlなどの同時押しキーを深めにする、力の弱い小指のキーは浅くするなど、個人の使い方に合わせて設定するとよいだろう。また、APC設定はREALFORCE CONNECTからだけでなく、APCモードキーからも変更できるので、普段使いとゲームなど特定用途に特化した設定を簡単に切り替えることも可能だ。
なお、R3/R3Sの日本語配列にはボディー内部に敷いて静音性を高めるとともに、押下距離を物理的に縮めるキースペーサーも別売で用意されているが、残念ながら英語配列用は販売されておらず、利用できない。
その他、RAELFORCE CONNECTにはファームウェアのアップデートや、各キーのタイプ数を確認できるヒートマップも用意されている。利用頻度の低いキーをキーマップ入れ替えの対象としたり、利用頻度の高いキーのAPCを浅くして、より高速に入力できるようにするときに活用可能だ。ただし、ヒートマップは接続が切断されるとリセットされるため、USB切替器などで複数PCで利用するときには注意したい。
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