会話が禁じられた謎のメタバース空間「ぷらっとば〜す」なぜ炎上? 内閣府の孤独・孤立対策強化月間企画だが……(1/3 ページ)
内閣府が孤独・孤立対策強化月間としている2024年5月に公開したコンテンツ「ぷらっとば〜す」がネット民のおもちゃになっている。それはなぜか? 実際に体験して考察してみました。
5月26日午後から28日にかけて、X(旧Twitter)で「メタバース」がトレンドにランクインし、ネガティブな意見が多く飛び交っていました。その原因をたどっていくと、PCやスマートフォンのWebブラウザから入れる、“スーファミ”時代のRPGゲームのような雰囲気を持つ謎のコンテンツ「ぷらっとば〜す」がありました。
このぷらっとば〜す、実は内閣府が孤独・孤立対策強化月間としている2024年5月に公開したコンテンツです。一体なぜ、悪評飛び交う場となったのでしょうか。
孤独・孤立対策を"広く知らしめるのが目的"というコンテンツ
性別や年齢問わず、誰にでも起こり得る孤独・孤立の問題。2023年6月7日に「孤独・孤立対策推進法」が公布され、孤独・孤立に悩む日本国民に向けて、国を上げて対策に取り組むようになりました。
特に2024年5月は、みんなで支え合う社会の実現に向けた孤独・孤立対策強化月間の初めての本格実施月として、孤独・孤立対策推進室が特設のメタバース空間「ぷらっとば〜す」を活用した広報・イベントなどを実施してきました。
とはいえ、行政が直接メタバースコンテンツを作ったというわけではありません。国や独立行政法人、地方公共団体などが公開している入札情報を検索するサイト「官公需情報ポータルサイト」で「孤独・孤立対策強化月間」の情報を検索すると、「『孤独・孤立対策強化月間』の周知のためのコンテンツ作成及び広告業務」において、特設Webページのデザインや広報用動画の作成、イメージキャラクター作成、広告企画をアウトソーシングしていたことが分かりました。
恐らくですが、この「コンテンツ作成・広告業務」の一環として「ぷらっとば〜す」が作られたと考えられます。
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