忙しい教職員をサポートするソリューションにも熱い展示が見られた「NEW EDUCATION EXPO 2024」レポート(3/7 ページ)
6月6〜8日にTFTビル(東京・有明)で「NEW EDUCATION EXPO 2024」が開催された。本イベントは1996年から内田洋行主催で毎年この時期に開かれているもので、今回が29回目となる。教育DXを実現するさまざまなソリューションが展示されていた
こだわりの教材を配信──MetaMoJi
手書きといえば、MetaMoJiの存在を抜きに語ることはできない。
- →「100年後の人にあって良かったと思われるもの」を目指して 浮川社長と浮川専務のMetaMoJiが進める現場のDX
- →「現場のデジタル化はまだこれから」 MetaMoJiが目指す日本人のための、日本語のための、日本文化のための会社とは
「MetaMoJi ClassRoom」は、教師が配布した教材を配信し、それに児童・生徒が書き込める学習支援アプリだ。アプリといっても、GIGAスクール構想要件を満たすWebブラウザ上で機能する。書き込んでいる様子は、教師側の端末でリアルタイムに確認できる。進ちょく度合いによっては遅れている児童・生徒のそばへ行き、どこでつまずいているのかを聞くこともできる。
クラスの誰かをピックアップして全員の端末に表示させ、なぜそのような解き方をしたのかを発表してもらうこともできる。これにより、レガシーな授業で指名した児童・生徒にわざわざ黒板まで移動してもらい、書かせて戻らせるという手間と時間を短縮する。
授業時間が減ったのに学ぶ科目が増えてしまった昨今、少しでも効率よく授業を進められるのは教師にとっても生徒にとってもありがたいことだろう。
解答に対して、その場で教師がマル付けやアドバイスを書き込むことも可能だ。これも提出の時間を短縮したり、教師が放課後などに行う作業を減らしたりするのに役立つ。
MetaMoJi ClassRoomではPDFを配信できるため、既存の教材だけでなく、教師独自の教材も配信できる。ブースの担当者は「中学、高校では、先生方の教材へのこだわりが強く、ご自分でオリジナル教材を作っていらっしゃる方もいる。そのようなニーズに応えられる」と説明する。なるほど、中3時代の数学の先生が「xxx(教師の名前)の宝箱」というプリントを自作しており、その教材のおかげで要点を理解できるようになった経験が筆者にもあるのでうなずける。
印刷のためにプリンタの前に並ばなくても良いこと、回収のために授業時間をロスしなくて良いことなど、MetaMoJi ClassRoomには授業の質や業務の質を高める仕組みのあることがよく分かる展示であった。
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