PCのバッテリー交換DIYが当たり前に? 2027年に迫る欧州の“バッテリー規制”、各メーカーの現実的な対応策は(3/5 ページ)
「2027年以降に欧州(EU)で販売されるバッテリー搭載デバイスは、ユーザーが自分でバッテリーを交換できる機構を備えなければならない」──欧州の規制でPCメーカーはどのような対応が必要とされるのか?
バッテリー交換式を続けるLet's note、薄型と交換式を両立させたDynabook、新たに参入したエプソンダイレクト
そうした動きも、ここ数年徐々に変化が生じている。その最大の要因は、持続可能な社会を実現していこうという社会情勢の変化やユーザーの意識の変化だ。
以前からのユーザーが組み込み型バッテリーのノートPCに不満を感じる点として、「PCのパフォーマンスは十分なのに、数年でバッテリーの寿命が尽きてしまう」というものがある。
バッテリー交換はメーカーに修理扱いで依頼するしかなく、バッテリー自体のコストに加えて技術料などが付加される。これでは同じ機種を使い続けるモチベーションが低下してしまう(買い替えは促進されるが……)。持続可能な社会を実現する上で、良いことだとはいえない。
そこで、ここ数年はバッテリーが交換可能なノートPCに注目が集まりつつある。パナソニック コネクトのLet's noteシリーズは、現行製品のFVシリーズ、SRシリーズ、QRシリーズのいずれの製品でも着脱式バッテリーを採用している。
Let's noteは最新モデルに限らず、世の中の流れに反して着脱式バッテリーを一貫して採用し続けており、それがLet's noteのアイデンティティーの1つにもなっている。
直近では同じく国内PCメーカーのDynabookが、2023年に発売した「dynabook X83 Changer」でバッテリーを交換可能にする新設計を採用した。Let's noteのようにワンタッチで交換できる着脱式ではないが、ユーザーの手で純正オプションの純正バッテリーに交換可能だ。
さらに法人分野で根強い人気のエプソンダイレクトも、ワンタッチでバッテリー交換が可能な13.3型ノートPCの投入を10月1日に予告したばかりだ。こちらはツールレスでバッテリー交換が可能な機構を採用しているという。
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