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ついにカラー対応したFCCLの電子ペーパー端末「QUADERNO A4(Gen.3C)」を試す PCからのPDF印刷転送が便利すぎる(2/3 ページ)

国内メーカーとして電子ペーパーの雄である「QUADERNO」シリーズからカラー対応モデルが登場! 実機を試してみた。

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豊富で便利なテンプレートで、すぐ万能ノートに

 QUADERNOシリーズは、豊富で便利なテンプレートがメーカー公式サイトで公開されており、これらのテンプレートをスマートフォン向けユーティリティー「QUADERNO Mobile App」か、PC向けユーティリティー「QUADERNO PC App」を使って転送することで、特別なカスタマイズを施さなくても万能ノートとして利用できる。

 例えば、「スケジュール」というスケジュール帳テンプレートを導入すると、月ごとのスケジュール確認や書き込みが可能だ。

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2025年版スケジュールテンプレートを表示した様子

 また、PDF自体にそれぞれページリンクが設定されているため、画面右側にある各月をタップすると、対応した月のスケジュールが表示される。

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マンスリー表示だけでなく、デイリー表示ももちろん可能だ

 さらに日付をタップすると、その日のスケジュールをびっしり書き込める方眼紙が表示されるので、スケジュール帳としても非常に便利だ。1年ごとにスケジュールテンプレートを転送すれば、毎年スケジュール帳を買う必要もなくなる。スケジュール管理という用途に限って使おうとすると高価な買い物になってしまうが、スケジュール以外にも便利なテンプレートが多数用意されている。軽量で持ち運びに便利な万能ノートとして考えれば、購入のメリットは非常に大きいのではないだろうか。

ビジネス利用にもうれしい画面ロック機能

 ビジネス用途でQUADERNO A4(Gen.3C)を使うのであれば、保存された手書きデータの取り扱いには注意したいところ。一般的なスマホやタブレットと同様に、画面ロック機能が用意されている。デフォルト設定では、画面ロック機能が無効になっているため、持ち運ぶのであれば必ず設定しておこう。

 画面がロックされるとQUADERNO A4(Gen.3C)内のデータは暗号化されるので、ビジネス用途でも安心して使えそうだ。

 ちなみに画面ロックの解除はパスワードを入力する方法と、あらかじめ登録しておいたNFC対応スマートフォンをタッチして解除する方法が用意されている。

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ロック画面の例

QUADERNOシリーズの真骨頂「Print to QUADERNO」

 QUADERNOシリーズはスマホ向けのQUADERNO Mobile Appや、PC向けのQUADERNO PC Appを使ってファイルの転送を行うだけでなく、PCの印刷機能を使って、QUADERNOに直接PDFデータを転送できる「Print to QUADERNO」という機能が用意されている。

 あらかじめQUADERNO PC Appをインストールして、QUADERNOとPCを有線または無線でペアリングしておく必要はあるが、PCの印刷機能で「Print to QUADERNO」を指定して印刷するだけで、QUADERNO側にPDFデータとしてドキュメントを転送できる。

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PCの印刷機能で「Print to QUADERNO」を選んで印刷するだけで、PDFデータ化したドキュメントデータを転送できる手軽さはありがたい

 実際にWi-Fi経由でPrint to QUADERNOを試してみたが、Acrobat Converterのような仮想PDFプリンタとほぼ変わらない速度でQUADERNOに転送できたので、専用ユーティリティーをいちいち立ち上げなくても、待ち時間を気にすることなくドキュメントデータをQUADERNOに保存できるので非常に使いやすい。

 転送したデータは、付属のペンを使って直接書き込みできるので、学校の提出物や、スライドデータのゲラチェック用に大いに活躍してくれることだろう。

 特に筆者の場合、技術同人誌を執筆している関係上、毎回ゲラチェックの際にA4用紙を100枚ほど印刷する場面がある。

 原稿完成までにゲラチェックを複数回実施するため、A4用紙やインクカートリッジの消費は激しい。人間とは不思議なもので、PCのディスプレイ上で確認すると見落としてしまう誤字/脱字やレイアウトのずれが、印刷された紙だと気付きやすいことがある。よってPrint to QUADERNOには非常に大きな期待を寄せている。

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