「スナドラPC」って絵師にはどうなの? ついに利用可能になったワコムドライバで実用性をチェック:ある日のペン・ボード・ガジェット(3/4 ページ)
ワコムが、ついにQualcommのSoC向けにドライバの提供を開始しました。2024年の発売時にチェックしてから、どのような進展があったのか。プロイラストレーターのrefeiaさんが試したよ。
バージョン1が必要な導入パターンも無事通過
今回はCSP バージョン1の買い切りライセンスに「アップデートプラン」を適用する段取りを試しました。アップデートプランは旧バージョン所持者に向けた、低価格で最新版を1年間利用できるプランです。実際に利用するためには
- バージョン1をインストール
- アップデートプランを購入
- バージョン4に自動アップデート
の手順になるのですが、結構古いはずのバージョン1も問題なくインストールでき、ライセンス挿入/アップデートを完了できました。
ほぼ違和感のない描画感
今回はエミュレーションのハンディも見たいので、長辺6000ピクセルという大きめのキャンバスで描き進めてみます。
少なくともラフ〜線画ぐらいまでは、普段の制作PCとの差が分からないような描画感でした。その後はレイヤー切りをしたり、彩色では大きいブラシも使ったり、それなりに乱暴にレイヤー複製などをして作業を進めてみましたが、CSPの動作の範ちゅうとしては特に困った遅さには遭遇しませんでした。
以前のテストで、エミュレーション動作では7割ぐらいの性能になることが分かっていて、今回も実際に遅くなってはいるはずです。ですが、CSPでたまにある待たされる動作は理想的な動作と比べて数倍レベルで遅いので、そこから7掛けになったとしても致命的に悪化したようには感じられない、というのが実用してみての素直な感想です。
白背景キャラ絵は軽いとはいえ、思ったよりも「ウッ」となる場面がなくて拍子抜けでした。
手元のSurface Laptopは16GBメモリのモデルなので、業務のイラスト制作を全て収容できるとは言えないですし、大量のブラウザタブや複数のクリエイティブアプリを立ち上げると急に苦しくなりがちです。
ですが、メモリのやりくりなどに気を付けながら作業すれば、趣味の制作や、背景ありのB5〜A4印刷物ぐらいの制作は快適にこなせると思います。
また、今回のワークフローには含めませんでしたが、キャンバスに3Dモデルを配置してポーズを調節したり、そこにレイヤーをかぶせたりしてブラシで描画するような使い方もできていました。
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