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クラウドストレージの金銭的負担が増してきた 回避策としてTerraMasterのNASキット「F2-425」を使ってみた【セットアップ編】(2/2 ページ)

複数のクラウドストレージサービスを契約している筆者。いよいよ、費用の負担感が深刻になってきた。そこでTerraMasterのNASキット「F2-425」を使ってみることにした。今回は手持ちのHDDを使って、快適に使えるのかどうかをチェックしてみる。

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セットアップはスマホアプリから行うと簡単

 スペックを一通り紹介したところで、F2-425をセットアップしてみる。

 昨今、HDD/SSDの価格は高騰する傾向にある。そこで今回は筆者がたまたま在庫していたウエスタンデジタルの「WD Blue PC Desktop Hard Drive」の1TBモデル(WD10EZEX)を2台使うことにした。

 「え、容量少なくない?」と思うかもしれないが、いきなり数十TBのHDDを2台買うことをちゅうちょしてしまったことと、「クラウドストレージの代用」という観点だと、この容量でも何とかなると踏んでの判断だ。便利に使えそうであれば、もっと大容量のHDD(あるいはSSD)を買って入れようと思っている。

長期在庫品
筆者が在庫していた「WD Blue PC Desktop Hard Drive」(1TB)。なぜ買ったのかは覚えていないのだが、2016年くらいに購入し、動作チェックをしただけで保存しておいたものだ。たまたま2台あったので、F2-425の“試運転”にかり出されることになった

 3.5インチHDDということもあり、組み込みはツールレスで簡単に行える。強いて注意点をいうなら、HDDとストレージトレイの“穴”をきちんと合わせることくらいだろうか。

入れる
3.5インチHDDなのでツールレスで組み込める

 本製品の電源は、外付けのACアダプターから供給する。ケーブルは太くないので取り回しはそれほど難しくない。短いLANケーブルも付属するが、今回は自前のLANケーブルを利用する。

付属品
本製品の付属品。印刷物は基本的に日本語も記載されているが、クイックインストールガイドだけは日本語の記載がなかった
置き場所に困った
置き場所をどうしようか迷ったのだが、仕事部屋のメッシュWi-Fiルーターの子機で使っていた2.5GBASE-T(2.5GbE)の配線を流用することにした(自宅はそれほど広くないので、Wi-Fiは親機だけでカバーできるだろうと考えた)

 本製品の初期設定は、以下のいずれかの方法で行える。

 今回はTNAS Mobileをインストールしたスマートフォンで初期設定を行った。今回はHDDも含めて事実上“まっさら”な状態で設定を開始したのだが、大まかな手順は以下の通りだ(本製品とスマホは同じネットワークにつないでおく必要がある)。

  1. アプリを起動
  2. 利用規約とプライバシーポリシーをよく呼んで「同意」をタップ
  3. 「ローカルデバイス」として検出された本製品をタップ
  4. 初期化に関する案内を読んで「今すぐ開始する」をタップ
  5. ストレージ(HDD)の初期化についてヒントが出たら「確認」をタップ
  6. 本体の再起動を待つ(5分程度)
  7. 「ローカルデバイス」として検出された本製品をタップ
  8. スーパーユーザー(管理者)のユーザー名とパスワードを設定して「次へ」をタップ
  9. セキュリティメールアドレスを入力して「確認コードを送信」をタップ
  10. 届いたメールにある「認証コード」を入力して「今すぐログイン」をタップ

 上記のうち、9番・10番の手順は“後回し”にすることもできる。

設定
TNAS Mobileによる初期設定。スマホとF2-425を同じネットワークにつないでおけば、簡単に設定を進められる

 これで完了……と思いきや、ストレージプールとボリュームが作られていないと警告が出る。ここで「確認」をタップすると、RAID 1でボリュームの作成が始まった。HDDの容量が少ないせいか、あっという間に終わった。

ボリューム
完全にまっさらだったこともあり、ボリューム作成を促された

ひとまずパフォーマンスをチェック!

 セットアップが一通り終わったので、RAID 1で構成されたストレージをWindows PCにマウントして「CrystalDiskMark 9.0.1」でスピードをチェックしてみることにした。

 今回、F2-425を2.5GBASE-Tポートを備える無線LANルーター(eero Pro 7)に“直結”した上で、Wi-Fi 6E対応PC(ThinkPad X13 Gen 3:リンク速度は2402Mbps)からアクセスして速度を計測している。

 結果だが、シーケンシャル(SEQ1M Q8T1)で読み書き共に毎秒180MB程度ランダム(RND4K Q32T1)で読み書き共に40MB少々だった。シーケンシャルの速度はbps(ビット毎秒)換算だと1440Mbpsなので、ネットワーク環境をうまく生かせている状況といえそうだ。HDDのキャッシュメモリ(64MB)も効いているものと思われる。

 これであれば、少なくともUSB HDDの代用にはなることが分かった。もっと大容量なHDDを用意してセットアップしても後悔することはなさそうだ。

CDM
CrystalDiskMark 9.0.1の計測結果

 次回は、TerraMaster独自のNAS用OS「TOS」のアプリを使って、“クラウドストレージ代わり”の利用を進める予定だ。

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