無線で6DoFを実現する希少なXRグラス「MiRZA」をチェック 独自の光学系とドコモ新体制で描くビジネス活用の未来:武者良太の我武者羅ガジェット道(2/4 ページ)
ワイヤレスで6DoFを実現する希少なXRグラス「MiRZA」を再検証。独自の光学系「PinTILT」がもたらす視覚体験や装着感をレビューします。ドコモ直系への体制変更を控え、ビジネス活用の課題と未来を編集部が探ります。
核心を担うLetinAR製「薄型ミラーバー」
MiRZAの特異なスタイリングと視覚体験の源泉は、韓国LetinARが開発した「薄型ミラーバー方式(PinTILT)」光学モジュールの採用にあります。LetinARはこのPinTILTを、従来の「バードバス方式」と「ウェーブガイド方式」の長所を融合させたハイブリッド構造であると定義しています。
比較対象として、まず「バードバス方式」について整理します。これはXREALなどの主要なディスプレイグラスに採用されている手法で、曲面ミラーとハーフミラーを用いてパネルの光を反射/屈折させて瞳孔に届ける仕組みです。量産効果によるコスト抑制や視野角の広さという利点がある一方、光の損失により映像が暗くなりやすいという課題を抱えています。
対して「ウェーブガイド(導波路)方式」は、レンズ内部に光を伝搬させる構造です。レンズを一般的なメガネと同等の薄さに保てるため、軽量化や外光の取り込みに優れるメリットがありますが、視野角の確保やフルカラー表示における製造コストの増大が難点とされています。
これらの課題に対しPinTILTは、分割されたハーフミラー群を配置することで、薄型化と実用的な視野角、そして鮮明なフルカラー表示の両立を図りました。レンズの透過性が極めて高く、装着時でも外界を自然に視認できる点が大きな強みです。
しかし、構造上スリット状のハーフミラー群が常に視界に入る点は無視できません。眼のピントがミラーに合うわけではありませんが、視界に干渉し続けるという違和感は拭えない事実です。
第三者からの視点においても、この特殊な外観は強い印象を与えます。サイバネティックな雰囲気のデバイスとも言い換えられるでしょう。
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