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3.9G導入用周波数、1.5GHz帯と1.7GHz帯を最大4事業者に割り当ての方針──総務省

総務省は1月23日、「3.9世代移動通信システムの導入のための特定基地局の開設に関する指針案等」を発表、LTEなどの3.9G通信システムを導入するため、1.5GHz帯と1.7GHz帯の周波数の10MHzもしくは15MHzを最大4事業者に割り当てる方針を示した。

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 総務省は1月23日、LTE(Long Term Evolution)など、3.9G(3.9世代)と呼ばれるHSPAの次の世代の通信技術を導入するための、周波数割り当てや技術方式の方針「3.9世代移動通信システムの導入のための特定基地局の開設に関する指針案等」を発表した。2月23日までの間、意見を募集している。

 総務省が発表した指針案では、1.5GHz帯の1475.9MHz〜1510.9MHzの35MHzと、1.7GHz帯の1844.9MHz〜1854.9MHzの10MHzを、新規参入・既存事業者を問わず最大4つの事業者に、10MHzまたは15MHzを割り当てることとなっている。なお1495.9MHz〜1510.9MHzのみ15MHzの割り当てとなっている理由は、1503.35MHz〜1510.9MHzを使用しているデジタルMCAの使用期限が2014年3月末までとなっており、東名阪地域など一部で使用できない地域があるため。4つの事業者に割り当てられることがほぼ確定したため、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルの4事業者への割り当てとなる可能性が高い。

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1.5GHz帯と1.7GHz帯の割り当て方針

 3.9Gの特定基地局の開設に必要な要件は、認定の日から5年以内に、全国の総合通信局の管轄区域内で、3.9G移動通信システム等のカバー率が50パーセント以上になる計画を持つこと。なお「3.9G移動通信システム等」とされているのは、LTEの導入シナリオにはさまざまな形が想定されており、それらに柔軟に対応できるよう、3G(W-CDMA、CDMA2000など)や3.5G(HSPA、CDMA2000 1X EV-DOなど)の使用も認められているため。まずは既存の技術でエリアを展開し、後々3.9Gへアップデートしていくといったことも可能となっており、開設計画の認定の日から使用できる。また小セル化、適応多値変調方式の採用など、電波を効率的に利用できる仕組みを導入することが義務づけられている。

 このほか、アイピーモバイルが総務省に返上した2010MHzから2025MHzの2GHz帯の15MHz幅についても、TD-CDMAとTD-SCDMAに加え、モバイルWiMAX、IEEE802.20 625k-MC、次世代PHS、UMB-TDD、LTE-TDDの5方式の無線局を対象として、新規参入・既存事業者を問わず1者に割り当てる方針を示した。こちらも認定の日から5年以内に、全国の総合通信局の管轄区域内で、3.9G移動通信システム等のカバー率が50パーセント以上になる計画を持つことが必須となる。申請が2者以上の場合には、比較審査を行い、基準への適合度が高い事業者に認定する。

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