子供のケータイ、親の3割がフィルタリングを解除
MMD研究所がフィルタリングに関する利用実態調査の結果を発表。フィルタリング対象となる子供を持つ親の3割が、フィルタリングを解除したと回答している。
2月以降、18歳未満のケータイ利用者にブラックリスト方式のフィルタリングが原則適用となる中、MMD研究所がフィルタリングに関する利用実態調査の結果を発表した。同調査は3月6日から同9日まで、シンクタンクが運営する「はぴログ」など、合計8社、携帯11サイトの協力を受けて実施したもので、有効回答数は8619人。
同調査によれば、18歳未満のフィルタリングサービス対象者となる子供を持つ親に、子供の携帯のフィルタリングを解除したかどうかを聞いたところ、「解除した」という回答が30.6%、「解除していない」」という回答が51.7%、「よく分からない」という回答が17.7%だった。
フィルタリング対象となる18歳未満の利用者に対し、現在利用している携帯電話の契約名義人を聞くと、女子では「親(保護者)」が61.5%、「自分」が34.8%、男子では「親(保護者)」が53.6%、「自分」が41.6%という結果が得られた。対象者にフィルタリングを解除したかどうかを聞くと、自分名義の携帯保有者では63.4%、親名義の携帯保有者では45.7%が「解除した」と回答している。
フィルタリング対象者に、フィルタリングについて親と話したかどうかを聞くと、女子の56.5%、男子の50.4%が「話した」と回答。フィルタリング対象の子供を持つ親に、フィルタリングについて子供と話したかどうかを質問すると、「話していない」が59.6%で最多となり、「本人(子供)と話した」が22%となった。
なお、携帯キャリア各社のフィルタリングサービスについてどう思うかを聞くと、フィルタリング対象者の32.6%が「不要だと思う」と回答し、フィルタリング非対象者では48.8%が「必要だと思う」と回答。「不要だと思う」という回答は9.4%にとどまった。
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