ソフトバンク、岩手・福島の特別支援学校にiPadを1年間無償貸与
東日本大震災の被災地である、岩手県および福島県の特別支援学校10校を対象に、学習支援を目的としてiPadを1年間無償で貸し出す。分散して授業を行っている学校の、学校間コミュニケーションなどに活用される予定だ。
ソフトバンクモバイルは7月27日、岩手県と福島県の特別支援学校10校にiPadを1年間無償貸与し、被災地の障がい児のための学習支援を行うと発表した。
2009年からソフトバンクモバイルは、東京大学先端科学技術センターとともに携帯電話やスマートフォンを活用して障がい児の生活・学習支援を目指す「あきちゃんの魔法のポケットプロジェクト」を実施。2011年4月からはiPadを利用した活用事例研究として「魔法のふでばこプロジェクト」もスタート。18都道府県、34の特別支援学校・学級にiPadを1年間貸し出し、事例の研究を行っている。
今回の取り組みは「魔法のふでばこプロジェクト」ど同様に、ソフトバンクモバイルが活動の推進と啓発、iPadの提供や通信面のサポートを担当。グループ会社であり教育事業を担うエデュアスが全体運営と進捗管理を行う。
貸出先は、岩手県の岩手県立釜石祥雲支援学校と、福島県の福島県立富岡養護学校および同校の教員・生徒が避難されている福島県立いわき養護学校、福島県立相馬養護学校、福島県立大笹生養護学校、福島県立あぶくま養護学校、福島県立西郷養護学校、福島県立石川養護学校、福島県立猪苗代養護学校、福島県立会津養護学校だ。福島県立富岡養護学校は東京電力第1原子力発電所の避難指示区域に入っているため、ほかの8校に教員と生徒が分散しているが、そのコミュニケーションにiPadを活用することで、安心感を取り戻してもらうことを目的としている。
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