第53鉄 電車を撮る、グッズを買う――秋の楽しみ、車両基地見学攻略ガイド:杉山淳一の+R Style(8/8 ページ)
10月14日は「鉄道の日」。これにちなみ、毎年10月ごろになるとさまざまな鉄道会社が車両基地見学会を開催する。懐かしの車両が登場したり、保守車両を見学できたり、車両のつり上げを見られたり……鉄道好き、メカ好きなら間違いなく楽しめるこのイベントの攻略法を、写真多めでお伝えしよう。
行ってみたい人は駅のポスターをチェック!
車両基地公開イベントに集まる人々は、鉄道ファンの男性や電車好きの男の子を連れた家族が多い。しかし、最近は女性だけのグループや老夫婦も見かけるようになり、鉄道趣味の広がりを実感する。電車好きなら誰もが楽しめる車両基地公開イベントは、秋だけの開催とは限らない。関東では西武鉄道が最も多く、2月頃から年に数回も開催されている。西武鉄道は東急電鉄や東武鉄道のような自社の鉄道博物館を持たないせいか、保存車両を見学できる機会をたくさん作ってくれている。このほか、ゴールデンウィーク前後や夏休みなど、学校がお休みになる時期に開催する会社もある。昨年あたりから、大手私鉄などが創業80周年、100周年などの節目を迎えており、周年イベントとして車両基地公開が行われる場合もある。
ほとんどの車両基地公開は入場無料だ。ただし、都営地下鉄の馬込車両基地では、車両の並び撮影については葉書による予約制だった。関西では入場自体が予約制という場合もあるので、開催情報は早めにチェックしよう。開催情報は鉄道各社のホームページに掲載されるが、規模が小さいと駅の告知のみという場合もある。通勤通学時に駅のポスターや中吊り広告をチェックしよう。
最後に老婆心ながら申し上げると、車両基地構内では砂利を敷いた線路上を歩くので、底が厚くて滑りにくい靴がオススメ。ハイヒールやサンダルは危ない。ベビーカーが通れる場所も少ないから、ママは抱っこ、パパは肩車を覚悟しよう。
以下、この秋行けるイベントの詳細情報へのリンクを掲載する。筆者のサイトでもイベントについて随時まとめを更新しているので、こちらも参照いただきたい(参照リンク)。
今回の電車賃
各イベントとも入場無料。新津車両工場見学に付いては、東京発の新幹線割引チケット、お弁当引換券が付いたオトクなツアー商品が発売されたこともある。旅行センターのパンフレットにも注目だ。
著者プロフィール:杉山淳一
肉食系鉄道ライター(魚介類が苦手)にして、前世からの鉄道好き。生まれて間もなく、近所を走っていた東急池上線の後をついていったという逸話あり。曰く「いつもそばを走ってたから、あれが親だと思った」
日本工学院大学非常勤講師(テキスト商品学)。コンピューター系出版社でゲーム雑誌の広告営業を経験した後、フリーライターとなる。オンライン対戦ゲーム、フリーウェア、PCテクニカルライティングなどデジタル系の記事を専門とし、日本初のEスポーツライターとしてオンライン対戦ゲーム競技を啓蒙する。
趣味は日本全国の鉄道路線探訪で、現在の路線踏破率は約8割。著書は『もっと知ればさらに面白い鉄道雑学256(リイド社)』『知れば知るほどおもしろい鉄道雑学157(リイド社)』『A列車で行こう9 公式ガイドブック(エンターブレイン)』『A列車でいこうDSナビゲーションパック(アートディンク:同梱冊子担当)』など。
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