アウディのハイパフォーマンスモデル「S Model」の実力は?:試乗インプレッション(1/5 ページ)
S6 AvantとS8に試乗することができた。これだけのハイパフォーマンスモデルに乗る機会はそうそうないだけに、いつも以上にテンションが上がる試乗となった。
アウディ ジャパンは8月17日、同社のスポーティモデルのラインアップ「S Model」で、新たに「Audi S6」「Audi S6 Avant」「Audi S7 Sportback」「Audi S8」の4車種を追加した。S Modelは、一般モデルにアウディがチューンアップを施し、高性能スポーティモデルに仕上げたものだ。
ダウンサイズしつつも420馬力を発揮するV8ツインターボ
S6とS6 AvantはそれぞれA6とA6 Avant、S7 SportbackはA7 Sportbackをベースに、4リッターV8直噴ツインターボエンジンを搭載し、これにおなじみのクワトロ4WDを組み合わせている。
この新エンジン、最高出力420馬力、最大トルク550ニュートンメートルと、S Modelにふさわしい強力なスペックを誇るが、単に高出力だけを追い求めるのではなく、同時にダウンサイジングコンセプトに基づいた効率性の両立も図っているという。
その表れの1つが、このエンジンに搭載されるユニークな機構「シリンダー・オンデマンド」だ。これはアウディ流の「気筒休止システム」で、一定の条件下において8気筒の内の半分を休止させ、4気筒エンジンとして動作するというもの。これにより燃費向上やCO2排出量削減に大きな効果をもたらすという。
しかも、4気筒での走行時に発生するエンジン振動を押さえ込むために、エンジンマウントで逆振動を発生させて振動全体を相殺する。さらにはキャビン内に入り込んでくるエンジンノイズは専用マイクで拾い、逆位相の音をカーステレオのスピーカーから送り込むという手の凝ったノイズキャンセンリングの仕掛けまで備えている。
ちなみに、最上位モデルのS8となると、さらに高い基本スペックを備える。搭載するエンジンは基本的にS6/S6 Avant/S7 Sportbackと同じものだが、専用のチューニングが施された結果、最高出力520馬力、最大トルク650ニュートンメートルというとてつもない値を叩き出す。
さらにボディには、Bピラーを除くほぼすべてがアルミ製の「アウディスペースフレーム(ASF)」を採用。S Modelの最高峰モデルだけあり、「これでもか」と言わんばかりに先進テクノロジーがふんだんなく投入されている。
今回はこれら4モデルの内、S6 AvantとS8に試乗することができた。これだけのハイパフォーマンスモデルに乗れる機会はそうそうないだけに、いつも以上にテンションが上がる試乗となった。
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