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ドイツが威信をかけて育てた、スマート「エレクトリック・ドライブ」試乗インプレッション(1/5 ページ)

環境先進国にして自動車大国のイメージが強いドイツ。かつて実施したEV補助金政策の失敗を基に、開発力向上へと舵を切った。その成果が3代目「スマートED」である。

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 ドイツでは電気自動車(EV)の購入補助金はゼロ。環境先進国にてして自動車大国というイメージが強いだけに、そう聞いて驚きを隠せない人も多いだろう。実は、2009年に導入した買い替え補助金は自動車産業にとって一時的なカンフル剤にはなったが、そのあと極端に市場が冷え込んだ。EVに補助金を設けない背景には、その反省が大いにある。

 加えて、自動車大国としての威厳を守る意図もある。ドイツ連邦政府は、日本、米国、フランス、中国、韓国などがEV開発で先行していると分析し、そんな状況で補助金をばらまいても敵に塩を送るようなものだと考えた。その代わり、ドイツ国内のインフラの整備やEVの開発に関する助成金を設置して、産・官・学が一丸となってEV開発で巻き返しをかける体制をとった。

 そうした政策を背景に開発された市販EVの第1弾が、スマート「エレクトリック・ドライブ」だ。今回発表されたモデルは第3世代にあたり、これまで2世代分の実証試験の結果を反映して開発された。

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 最大の話題は、基幹部品がダイムラー製になった点だ。第2世代では、テスラがバッテリー関連の技術を、ザイテックが駆動系の技術を、それぞれ提供していたが、第3世代はいずれもドイツ国内で生産される。電気モーターはボッシュとの合弁であるEMモーティブ製。リチウムイオン電池セルはフランスの化学会社エボニークとダイムラーが出資したリテックが作り、地元シュトゥットガルトに設立したドイチェアキュモーティブでモジュール化する。

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