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ドイツが威信をかけて育てた、スマート「エレクトリック・ドライブ」試乗インプレッション(2/5 ページ)

環境先進国にして自動車大国のイメージが強いドイツ。かつて実施したEV補助金政策の失敗を基に、開発力向上へと舵を切った。その成果が3代目「スマートED」である。

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キビキビした身のこなし、街乗りには活躍の場あり

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 今回、試乗会が開催されたのは先代モデルの大々的な実証試験が行われたドイツの首都ベルリンだった。「このクルマを運転するのはエキサイティングな経験だった」と実証試験のユーザーが回答しているとおり、筆者も3年前に先代モデルを試乗して彼らと同じ気持ちだった。

 理論上、発進時に最大トルクを発揮できるのがモーターの優れた点であり、先代モデルもその魅力を存分に味わえるように作られていた。最高出力30キロワット、最高速は時速100キロ、静止状態から時速60キロまでの加速が6.5秒というスペックを見ても「エキサイティング」には思えないが、実際に走りだした瞬間にこれまでのエンジン車とは明らかに違う鋭い加速感が味わえた。

 ドイツでは市街地は時速30キロ、大きな街路で時速50キロという制限速度が設けられていることもあって、瞬発力があって、キビキビとした身のこなしができるEVには活躍の場があると思えた。

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 ところが、同じ実証試験による調査で「アウトバーンで迷惑になりたくない」という回答も多かった。ドイツでは隣接した街に通勤するにもアウトバーンを使うのが一般的だからだ。アウトバーンでは制限速度の低いところで時速120キロ、無制限区間では時速200キロ前後でほとんどの人がかっ飛ばしている。

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