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空港で預けた手荷物、手元に戻ってくるまでどうなってるの?:JALの舞台裏(3/4 ページ)
飛行機の旅ではスーツケースを機内に預けることも多い。到着地で当たり前のように出てくる荷物、一体どういう作業が行われているの?
さまざまな専用車両を駆使した積み下ろし作業
手荷物の積み込みが完了したコンテナは、専用の台車に乗せられ、何台かを連結した上で、飛行機の下へと専用車両で牽引されていく。機体前方には、貨物室のハッチと地面との間でコンテナを積み下ろしするための「カーゴローダー」と呼ばれる車両が待ち構えており、台車に乗って運ばれてきたコンテナをリフトで貨物室まで持ち上げて次々と機体の中へ積み込んでいく。
また機体後方には、コンテナに搭載されない「バラ」の荷物を個別に積み下ろしするためのハッチもある。こちらにも、荷物積み下ろしのためのベルトコンベア装置を備えた専用車両が乗り付け、ハッチの中に次々と荷物を運び込んでいく。先ほどの大型楽器ケースや、棒高跳び用の棒など、コンテナに収まりきらない特殊なサイズの荷物は、すべてこのハッチから個別に積み込まれる。
ちなみに旅客機の貨物室には、実は乗客の荷物だけではなく、一般の貨物も併せて積み込まれる。JALではその際、到着時に乗客の荷物を載せたコンテナ真っ先に降ろせるよう、出発時にコンテナを積み込む順番を管理している。
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