第60鉄 お魚市場とメンチカツと水戸藩の歴史とモコモコの丘――ひたちなか海浜鉄道:杉山淳一の +R Style(6/6 ページ)
日本の鉄道90%を踏破した乗り鉄・杉山さんがお勧めする、安・近・短な厳選・鉄道旅を紹介する本連載「+R Style」が本になりました。書籍化を記念して、今回は久し振りに茨城県を旅します!
目的地の「みはらしの丘」で途中下車。なだらかな斜面に、モコモコした緑色の球体がたくさん植わっている。なんともユーモラスな風景だ。これは国営ひたち海浜公園の名物「コキア」。日本名は「ホウキグサ」、箒の材料として使われていたらしい。畑のキャビアとも言われる「とんぶり」の原料でもある。ただしこの公園のコキアは、食用ではなく観賞用とのこと。
秋になると、この緑のモコモコちゃんたちは紅葉して、この丘が真っ赤に染まるそうだ。それ見たい! また来よう!
今回の電車賃
ひたちなか海浜鉄道 湊線1日フリー切符 800円(土日祝日、夏休み期間に販売)
スマイルあおぞらバス 阿字ヶ浦駅―国営ひたち海浜公園西口 100円
国営ひたち海浜公園 入園券 400円
シーサイドトレイン1日周遊券 500円
スマイルあおぞらバス 国営ひたち海浜公園西口―阿字ヶ浦駅 100円
合計 1900円(上野―勝田間は青春18きっぷを利用 1回分2300円)
※ひたちなか海浜鉄道湊線1日フリー切符と国営ひたち海浜公園券のセットクーポンを1000円で販売中
※イベント開催時に阿字ヶ浦―国営ひたち海浜公園間の無料シャトルバスを運行
NEWS:この連載が本になりました!
この連載「杉山淳一の +R Style」が単行本になりました! 『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。 日本全国列車旅、達人のとっておき33選』(幻冬舎)。誠 Styleに掲載した全60本の記事の中から、33本を厳選。大幅に加筆・修正を加えて再構成したものです。
日々の生活に+Railwayするだけで、毎日がぐっと楽しくなる――そんな本連載のコンセプトが丸ごと楽しめる1冊です。Webで連載を読んだ人も、これから読む人もぜひ本書を手に取ってみてください。
著者プロフィール:杉山淳一
肉食系鉄道ライター(魚介類が苦手)にして、前世からの鉄道好き。生まれて間もなく、近所を走っていた東急池上線の後をついていったという逸話あり。曰く「いつもそばを走ってたから、あれが親だと思った」
東京都生まれ。信州大学経済学部卒。出版社でパソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当したのち、1996年にフリーライターとなる。IT、コンピュータゲーム、鉄道、ファストフードなど多方面で執筆。本業の傍ら、2005年に信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。2008年より工学院大学にて非常勤講師。鉄道趣味歴40年超。全国の鉄道路線完乗を目指してコツコツと旅を重ねている。
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