世界で一番乗り継ぎが便利な空港はどこ?――答えは「ウィーン空港」:秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(3/4 ページ)
世界で一番「乗り継ぎ」が便利なハブ空港は? それを考える際に参考になるのが、乗り継ぎに必要な“最低時間”を示す「MCT」という指標。MCT最短の空港は、ウィーン国際空港。オーストリア航空のほか、ある有名F1ドライバーが経営するLCCもここを本拠地としている。
新ターミナルが2012年6月オープン
ウィーン空港はオーストリア航空のほか、LCCのニキ航空(コラム参照)もハブ空港として使用している。郊外の豊かな自然環境に囲まれた立地にありながら、ウィーン市街からの距離は17キロほど。鉄道やバスで15〜30分でアクセスできるのも便利だ。滑走路は現在3500メートル/3600メートルの2本で運用しているが、利用者が年々増えているため3本目の建設も計画されている。
2012年6月には、オーストリア航空およびスターアライアンス加盟各社が使用する新しい「オーストラリアン・スターアライアンス・ターミナル」がオープンした。新ターミナルの面積は15万平方メートル。そのうちの58%を、オーストリア航空が占有している。3つのフロアからなる多層構造で、モダンで自然光をふんだんに採り入れた設計が特徴だ。出発フロアには69のカウンターと38のセルフチェックイン機が並び、利用者が手続きのために長い列をつくっているようなシーンは見られない。
500メートルあるピアでは31のショップや19のレストランが営業を続け、訪れる人たちを楽しませてくれる。プライバシースクリーンで仕切られたビジネスエリアのほか、全域で無料のWI-FIが利用でき、80のラップトップ用チェアも用意されている。またターミナル内には6つの専用ラウンジがあり、オーストリア航空の機内食づくりを手がけているDO&CO社による軽食やブッフェが人気を集めていた。
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