高機能ハイエンドのバリエーションが多彩に――最新G-SHOCK & OCEANUS:カシオ2015年春夏新作ウオッチ展示会(3/3 ページ)
G-SHOCK+OCEANUSで「GPS+標準電波」のハイブリッド時刻取得機能を、G-SHOCK+EDIFICEで「スマートフォン連携」というコンセプトを推し進めるカシオの腕時計。2015年春夏モデルは何に力を入れているのか? 新作発表会で見かけた注目モデルを紹介しよう。
アウトドアウオッチ「PRO TREK」に、より耐久性を高めた新モデル
アウトドア派向けの腕時計として人気なのが「PRO TREK」シリーズ。登山やトレッキングに便利な機能を備えるモデルが多く、デジタル・アナログの両ラインアップをそろえ、男女両方のユーザーに支持されている。
2月20日に発売されたソーラーウオッチ「PRW-3500」は、方位・気圧/高度・温度を計測できる「Triple Sensor Ver.3」を搭載し、かつ20気圧防水を初めて両立したモデルだ(シルバーが4万2000円、ブルー・オレンジが4万4000円)。ラフティングやシーカヤック、釣りなど、水上でも安心して利用できる。方位や高度などの計測は、本体横の大型ボタンをワンプッシュするだけで行えるため、グローブ着用時にも扱いやすく、また計測結果は大きな文字で液晶に表示されるので、屋外でも見やすい。このほか、急に気圧が変化するとアラーム音で知らせる「気圧傾向インフォメーションアラーム」、周囲の明暗を感知し、一定角度以上に腕を傾けるとLEDライトが自動点灯する「フルオートLEDライト」など、アウトドア向けの機能を備えている。
「PRW-S3500-1JF」は、PRW-3500をベースに、より耐久性の高い素材を使用したモデル。バンドの樹脂部分などには、強く引っ張ってもきれにくいカーボンファイバーインサートバンドを採用して耐久性を向上。また、風防には傷のつきにくいサファイヤガラスを使用している。6月発売で、価格は5万6000円。
PRW-3500をベースに、より耐久性の高いパーツを採用した新モデル「PRW-S3500-1JF」(左、5万6000円)。右は同様に、PRO TREKのデジアナコンビモデル「PRW-6000」をベースにした「PRW-S6000Y-1AJF」(7万2000円)
Triple Sensor搭載のPRO TREKの中でも、見やすい大型液晶&薄型でヒットしているのが「PRW-3000」。華やかなカラーリングで女性のユーザーも多いという。PRW-3000から電波時計の機能を省いて低価格化したのが「PRG-300」だ。ブルー、ピンク、イエロー、ホワイトの4色展開で、イエローとホワイトは反転液晶を採用している。いずれも6月発売で、価格は2万6000円。
カシオでは現在、大きく2つの方向性に注力して時計の新しい機能を開発している。一つはGPS+標準電波の両方を受信できるハイブリッド時刻取得機能で、本記事でも紹介したとおり、G-SHOCKとOCEANUSが中心。もう一つはBluetoothでスマートフォンに連携する腕時計というコンセプトで、こちらはEDIFICE(主にアナログ)とG-SHOCK(主にデジタル)の両ブランドで展開されている。
今回の発表会では、残念ながら「スマートフォンに連携する腕時計」という方向性の新製品が見当たらなかった。しかしスマートフォンと腕時計の連携は、Apple Watchの登場もあって世界的にも注目度が上がっている分野である。このジャンルでのブレイクスルーと、これから登場するであろうカシオの新製品に期待したい。
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