プロ意識は周りに見せびらかすものではない、という考えは納得できます。しかし、それでもプロ意識のある人は立ち居振る舞いや仕事の仕方、机の上などにそれがきちんと表れています。
皆さんこんにちは。キングジムファイリング研究室、コンサルタントの野原です。
皆さんは今、どのような仕事をしていますか? お給料をもらっている以上、皆さんはその仕事のプロです。プロ意識を持つことが重要だと、私は思います。
「プロ意識」を自分にも周りにも感じさせる方法はいろいろあると思いますが、今回はその1つとして、道具を見てみましょう。
その前にちょっと余談。
プロ意識は周りに見せびらかすものではない、という考えは私も納得できます。しかし、それでもプロ意識のある人は立ち居振る舞いや仕事の仕方、机の上などにそれがきちんと表れています。周りの人やお客さんはそういう所を見たり感じたりして、信頼感を持っています。
結局、故意に見せようとしなくても、プロ意識は隠せるものではありません。
私は車が趣味です。そして自分の車はできるだけ自分で整備したいと思っています。自分で作業をしていていつも思うのは、「仕事は道具が半分」ということです。横着して手元にある適当な道具を使ってもできますが、時間がかかる上にその出来栄えは大抵残念なものになります。
しかしちゃんとした道具を使うと、その精度は格段に向上するのです。いい仕事にはいい道具が欠かせない、ということです。
自分は何をしたいか、そのための道具はどのようなモノがあるか、それを正しく使いこなせるか。これを知り尽くしていることは、プロとしてとても大切なことだと思います。
ビジネスを進めるうえで、書類を扱うことは避けられません。書類は仕事そのものだからです。デスクワークで使う道具は文具という安くて身近なものばかりなので、特別なものとしてとらえていないのかもしれません。
しかし、自分のやりたいことを理解し、適切な道具を選び、それを正しく使えば、やはり結果は違ってきます。机の上はきれいになり、仕事のスピードは上がり、正確さもアップします。
さて、例えばファイルです。ファイルは書類を綴じる道具です。書類は、組織として行ったことを証明する唯一のツール。ないがしろにするわけにはいきません。
その書類を綴じるファイルを、いま一度振り返って見てみてください。どのような理由でそれを選んだのでしょうか。
「特にない」
「安いから」
「たまたまあったファイルに綴じた」
「会社でこのファイルと決まっていて選択肢がない」
このような理由だとしたら、書類の使い方に合っていない可能性があります。道具が使いづらければ、仕事の精度は低下します。皆さんはこのことを見逃してはいけないと思うのです。「おかしい!」と異を唱えるべきなのです。この書類はこう使われるのだから、それに合ったファイルを選びましょう、と。
ファイルは毎日使うものです。使いづらければ皆さんがビジネスをする上での抵抗となります。どうせ文具なんてこんなもんだ、とか、あきらめてしまってはいけません。
書類を扱うことは誰もがやることのせいか、あるいは文具が身近すぎるせいか、道具選びの基準が価格だけになってしまっている気がします。しかし、書類の使い方に合っていない道具を使った結果はやはり中途半端です。それに慣れてしまってはいけないのです。
仕事の一環である以上、プロ意識を持ち、いま一度使う道具を見直してみましょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.