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» 2014年10月15日 07時00分 UPDATE

解決!! IT四銃士:いったいどれが最新なのか?――営業資料のバージョン管理に困っていませんか

営業スタッフが日々作成する営業進ちょくの資料や提案資料の数々。さまざまなフォーマットで提出されて、管理に困っていませんか? フォーマットを決めて1カ所に集約し、社員同士で共有できるようにすれば、管理が楽になるだけでなく、営業の効率化というメリットも得られます。

[IT導入相談室]

IT四銃士とは

仕事現場のお悩み解決は、コンサル経験豊富な「IT四銃士」におまかせ! グループウェア、ドキュメント管理、電子承認システム、複合機、IT機器、スマートデバイス、システム構築のプロフェッショナル4人+隊長が、中小企業の問題を解決します。

この記事は、「IT導入相談室」のコンテンツ「静かにビジネスの現場に浸透しているBYOD」を一部抜粋・編集して掲載しています。


四銃士と隊長のプロフィール

Photo 左からダルタニアン(高橋直子)、アトス(小室孝雄)、ポルトス(山根昭利)、アラミス(成澤健)、トレヴィル(山口大樹)

ダルタニアン(高橋直子)

得意分野は情報系システムや文書管理、グループウェア。

アトス(小室孝雄)

情報セキュリティ分野に精通

ポルトス(山根昭利)

BEMS(エネルギー管理システム)構築が最大の武器

アラミス(成澤健)

基幹システムやインフラ環境に強み

トレヴィル(山口大樹)

行き詰まった時こそ最適解への扉、という信条を持つ中小企業診断士


 社内には、仕事を処理する上でのプロセスの重複や、同じような作業を複数の部署で行っているといったムダが見過ごされている場合があります。業務プロセスだけでなく、資料についても同様な問題があるようです。

 多くの企業が抱えているムダをなくすために、ダルタニアンが受けた相談は、「稟議書や報告書などはフォーマットが統一されているが、Excelで作成されたデータは、担当者によってスタイルが異なっている。また、文書を作成するアプリも、Wordあり、PowerPointあり、Excelありとばらばらで管理がしにくいのだが、何とかならないか」というものでした。

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 この問題を解決するためのポイントは「共有と管理」。社内のさまざまな情報をうまく管理し共有すれば、業務のムダをなくせるだけでなく、社内に蓄積されている仕事に役立つ知恵や知識を共有できるようになります。それは、会社全体のスキルアップにもつながるのです。

既存の情報を有効活用し、新たな価値を生み出す

 データは、集めただけでは単なる値の集合体です。また、困ったことに、データは更新しないとどんどん古くなっていきます。例えば顧客情報を例に考えてみましょう。個人情報として記録されたデータは、転勤や移転、結婚などといった要因で変化します。これらのデータに1年に1回、何らかの変化があるとするとどうでしょう。10万件の情報があったとしたら、最低でも10万カ所の情報更新が必要になります。

 ポルトスはこれまでの経験から、「情報の電子化は進んでいるものの、管理や更新をしていないために、いざ使おうというときに使えないデータになっている企業が少なくない」と指摘します。さらに、きちんと管理していないために、どこに何があるのか分からず、「同じような資料を担当者が何度も苦労して作成している例もある」というのです。

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 こうした問題は、「資料を共有する」という考え方が浸透していないために起こります。たしかに「営業担当者が知恵を絞って作成したプレゼンテーションの資料は作成者個人のもの」――と考える気持ちも分かります。しかし、チーム一丸となって売り上げアップを目指すなら、良くできた資料は共有し、会社として営業力を高めることが最優先になるでしょう。

 過去に成約に結びついた営業プロセスや提案資料などを共有すれば、少ない労力で大きな結果を得ることができます。そのために必要なのが、「情報の共有と管理」なのです。営業業務の棚卸しを行い、プロセスの統一を目指すことで、人知を上手に活用する企業に変われるはずです。

改善を前提にした業務の標準化を目指す

 提案書などの資料を個人で作成するのは、業務効率を考えるとあまり勧められない場合もあります。なぜかというと、個人のスキルの差が大きく出る可能性があり、ダメな提案活動の割合がいつまでも減らないことになりかねないからです。

 逆に、顧客の規模や業態、目的などに応じた提案書のひな形を、全てのスタッフが使えるとしたらどうでしょうか。新入社員であっても、10年選手と同じ(または近い)レベルの提案書が作成できるようになるかもしれません。少なくとも経験不足による的外れな提案にはならないでしょう。

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 提案書のレベルも均一化されますし、作成に要する時間も大幅に短縮できるのではないでしょうか。また、失敗の原因も探りやすくなるので、さらなる質の向上に役立てられます。このような「提案書を共有財産として活用できる仕組み」があるだけで、業務効率は大きく変わるはずです。

 一口に営業といっても業種や業態によってその内容は異なります。そこでアラミスは、外から必要な情報にアクセスできる環境が必要だと語ります。またアトスは、単年度ですべてが完結するのであれば、必要な情報をクラウドサービス上に置いて活用するということになるが、日々蓄積され、増加する一方の情報は、社内のサーバに保存し、外部からアクセスする方法がお勧めと付け加えています。

 この「社内サーバを利用した情報共有」については、バージョン管理に注意する必要があります。例えば、ファイル共有のためのルールが作られ、運用が開始されたある会社の共有状況を詳しく調べると、「同じテーマの書類が常に上書きされているケースが多い」というのです。

 これでは、「過去の提案書を検索したのに、最新バージョンしか出てこない」ということになりかねません。データ共有をする際には、ファイル名に関するルールだけでなく、「ひな形となっているデータは上書きできない」といった運用上のルールも必要になります。

紙と電子は目的によって使い分けたい

 企業が持っている情報は大別すると、紙と電子という二つの形態に分けられます。紙は見るもの、電子は再利用するもの――というように、その役割をはっきり分けて利用するのが本道です。

 紙のままでも、バインダー1冊程度であれば、その中から目的のものを探し出すのにそれほどの手間はかからないでしょう。しかし、複数のキャビネットに収められたバインダーの中から必要な紙書類を探し出すとなると時間がかかります。紙に記録された情報を共有する、あるいは検索性を高めるというのであれば、紙情報の電子化を考えるべきでしょう。

 一番のお勧めは紙情報をPDFに変換することです。PDFに変換することで、検索性は飛躍的に高くなりますし、物理的な保管されている場所に依存することなく、いつでも、どこからでも必要な情報を取り出せるようになります。

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 企業で使われてきたコピー機の多くは、複合機に置き換えられています。最近の複合機のスキャナ機能は、コピーをとったりプリントするのと同じような感覚で紙のデータをPDF化でき、ファイル管理までの一連の流れを自動的で行える環境も整っています。こうした既存のリソースを最大限に活用することで、費用を抑え、利便性を高めた上で情報の共有と管理を実現することもできるのです。

イラスト:ばじぃ

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