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» 2015年10月13日 07時30分 UPDATE

宇宙ビジネスの新潮流:担当者が語る、アウディが新車プロモーションに宇宙を選んだわけ (1/3)

高度3万メートル以上の成層圏まで気球を飛ばし、地球を背景にホログラムを投影するという挑戦的なプロジェクトを展開した自動車メーカーのアウディ。そのプロジェクト担当者たちが舞台裏を語った。

[石田真康(A.T. カーニー),ITmedia]

成層圏に気球を上げた自動車プロモーション

 自動車メーカーの独Audiが、新型スポーツカー「Audi TT」を日本で市場展開する際に、宇宙を活用した大々的なプロモーションを行った。読者の中にも記憶している人は多いかもしれない。

 新型Audi TTが宇宙から次々と地上に飛来する、というストーリーとなっており、現在も物語は進行中だ。詳細はプロモーションサイト「TTプロジェクト」をご覧いただきたい。

 特に注目すべきは最初のコンテンツ「Audi Space Hologram Projection」だ。実際に成層圏の高度3万メートル超まで気球を打ち上げ、そこに搭載されたカメラやハーフミラーなどから構成される映像モジュールで、地球を背景にAudi TTをイメージするホログラムを投影するという挑戦的なプロジェクトを行った。恐らく世界で初めて成層圏でのホログラムプロジェクションを活用した企業プロモーションではないかと考えられる。

 このプロジェクトの実施には、アウディジャパン以外に、広告代理店の電通、電通イーマーケティングワン、クリエイティブ制作のGT INC.、プロジェクト実運用と映像モジュール作成のSpace Entertainment Laboratory、気球の放球・回収を行うKikyuu.orgなど、バックグラウンドが異なる多様なメンバーがかかわっている。

 そこで本連載では、前・後編の2回にわたって、Audi Space Hologram Projectionにかかわったメンバーに話を聞き、本プロジェクトの経緯、宇宙を活用した背景、プロモーションとしての宇宙の可能性、成層圏高度での気球操作や映像取得の技術的な難しさなどをお伝えする。まず前編では、アウディジャパンの井上大輔氏、GT INC.の内山光司氏に、本プロモーションの企画や背景を聞いた。

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