日産自動車は7月13日、ミニバン「セレナ」の新型を8月下旬に発売すると発表した。新型には渋滞走行時などにアクセル、ブレーキ、ステアリングの動作を自動で制御する自動運転技術「プロパイロット」を搭載した。
「プロパイロット」はドライバーの負担が最も大きい高速道路上での「渋滞走行」と長時間の「巡航走行」に適用する。ドライバーが設定したスピード(約30〜100キロ)で車間距離を保ち、車線中央を走れるように支援する。「ステアリング、アクセル、ブレーキの全てを自動制御するクルマは日本の自動車メーカーでは初めて」という。
操作はステアリングスイッチを押せば簡単に起動・設定でき、システムの状態を大型の専用ディスプレイで確認できる分かりやすいインタフェースを採用。同技術を搭載するグレードは300万円以下から設定し、多くのユーザーに利用してもらいたいという。
同社の中村公康副社長は「家族が夏休みを楽しむ時期にぴったりの技術。思い出作りのパートナーとして、多くの人に受け入れられるだろう」と自信を示した。
今回投入する「プロパイロット」は高速道路の単一車線のみに対応しているが、2018年には複数車線にも対応させ、20年には一般道での実用化を目指す。また、「プロパイロットはあくまでも運転支援、ドライバーがしっかりしていればテスラーのような運転事故は起きない」(同)として、今後はドライバーの(居眠りなどの)状態をクルマが把握し、注意喚起をするシステムもより強化していく。
「事故の9割以上はドライバーに原因がある。当社は技術の力でその課題を解決することを目指し、01年には1995年比で日産のクルマがかかわる死亡・重傷者を半減できた。20年にはさらに半減を目指し、最終的にはゼロにしていく」(同)
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