Spotify、誰でも利用可に 日本で本格展開始まる

» 2016年11月10日 19時28分 公開
[ITmedia]

 招待制で展開していた定額制音楽ストリーミングサービス「Spotify」が、11月10日に一般公開され、誰でも利用できるようになった。9月末に限定的にサービスをスタートし、日本のユーザーの好みを分析した上で本格展開する。

Spotifyの本格展開を発表した玉木社長と、パートナーシップを結ぶBOSEピエール・ペルラン社長

 Spotifyはスウェーデン発の音楽ストリーミング世界大手。有料プランと無料プランがあり、有料プランは月額980円で利用できる。

 国内でのスタート当初は招待制で一部のユーザーが利用できるだけだった。ユーザー数は非公開だが、音楽に興味が高いユーザーが多かったという。利用傾向の分析や、おすすめ曲リストなどのアルゴリズムを鍛え、一般公開に備えたという。

 Spotifyのスタートを機に、国内や海外で注目を集めるようになったアーティストも出てきている。

 エイベックスの新人「Vickebranka.」はソーシャルで拡散され10万回以上再生。「RADWIMPS」の野田洋次郎のソロプロジェクト「illion.」は、ノルウェーのキュレーターにピックアップされたことで人気に火が付き、英国でも話題になり、50万回を超える再生につながったという。

 「20億回を超える楽曲再生回数の30%以上は、プレイリストから発生している。日本ユーザーは、これまで知らなかった新しい音楽に出合っている」(Spotify Japanの玉木一郎社長)

対応デバイスを拡大

 一般公開と同時に、ヤマハやパナソニック、ソニーなどの100製品以上のデバイスと接続して楽しめるようになった。音楽機器メーカーの中では特にBOSEと関係が深く、Wi-Fiスピーカー「SoundTouch」を共同開発している。

 「BOSEとSpotifyは『シンプル』をキーワードに、ユーザーに全く新しい視聴の体験を提供することを目指している。SpotifyとはSoundTouchの開発段階から密に協業し、『ボタンを押すだけ』のシンプルな音楽体験を実現した」(BOSEピエール・ペルラン社長)

 更に、車ともつながり、車内でSpotifyから音楽を再生できるようになった。BMWやMINI、VOLVOなどの一部車種で、インフォテイメントシステムと接続して楽しめるようになる。車メーカーとの連携は現在は海外メーカーだけだが、担当者によると「国内メーカーとの提携も大いに可能性がある」という。

対応デバイスが拡大した

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