マツダ、「CX-5」改良で快適性深化年間販売40万台目指す(1/2 ページ)

» 2016年12月15日 17時43分 公開
[加納由希絵ITmedia]

 マツダは12月15日、主力スポーツタイプ多目的車(SUV)の新型「CX-5」を発表した。2012年2月の初代モデル発売以来初めての全面改良で、静粛性や操作性などを高めた。15日に予約受け付けを開始し、2017年2月2日に発売する。商品力を武器に、拡大するSUV市場で需要を取り込み、グローバルで年間40万台の販売を目指す。

photo 2017年2月に発売する新型「CX-5」

同乗者も快適に

 都内で開催した発表会で小飼雅道社長は「(今回の全面改良は)『変える』ことが目的ではない。お客さまの要望を反映し、深く、高度に進化させた商品だ」と強調した。ドライバーの運転する楽しさと同乗者の快適さの両立を目指し、全ての技術のレベルアップを図った。

 乗る人全員が快適に感じられるように大きく向上させたのが静粛性だ。騒音が発生してから人の耳に届くまでの音の流れや、車内での音の反射などを徹底的に分析した。

 細かく振動をコントロールすることで、特に粗い路面における低周波のロードノイズを低減。音の侵入経路を遮断するタイヤ騒音対策や風騒音対策も実施し、先代モデルよりも騒音レベルを下げた。

 走行性能も向上させた。車両運動制御技術「SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS(スカイアクティブビークル・ダイナミクス)」の第1弾「G-Vectoring Control(Gベクタリング・コントロール)」を標準装備。ハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させ、横方向と前後方向の加速度を統合的にコントロールする。それによって、「人の体の感覚に合った、自然で滑らかな動き」(児玉眞也商品本部主査)を実現したという。

 燃費性能はガソリン1リットル当たり最大18.0キロ。先代モデルと変わらないが、走行性能の向上などにより、「カタログ燃費ではなく、実用燃費の改善につながっている」(小飼社長)という。

 安全性能については、前方の車との車間距離を維持しながら追従する「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)」を採用。追従可能な速度域の下限を従来の時速30キロから0キロに拡大し、国内仕様車として初めて時速0〜100キロでの追従機能を搭載した。

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 デザインは「洗練された力強さ」がキーワード。初代CX-5から展開してきたデザインテーマ「魂動(こどう)」による造形の美しさをさらに際立たせた。彫りの深い、精悍(せいかん)なデザインと美しいフォルムによって質感を向上。また、質感を際立たせるカラーとして、赤の特別塗装色「ソウルレッドクリスタルメタリック」を開発した。

 価格は246万2400円(税込)から。車体カラーは全8色。

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