JTB首都圏は、4月から富裕層向け旅行商品に導入するオリジナルラグジュアリーバス「ROYAL ROAD PREMIUM(ロイヤルロード・プレミアム)」を公開した。全席窓側の独立シートをはじめ、移動時間を快適に過ごせる設備をそろえた。このバスを使って、12日間で国内各地を回るツアーも企画している。シートや化粧室など、豪華な設備を見学した。
同社は、富裕層向け旅行商品専門店「ロイヤルロード銀座」で、2016年度から国内バスツアー「ラグジュアリーバスで巡る夢の休日」を展開。販売は好調で、催行率も高いという。ロイヤルロード銀座の国内旅行の取り扱いは、前年度の1.5倍に増えた。
現在も、2人掛けの座席を6列配置した高級バスを採用しているが、1人参加が多いこと、また2人参加でももっとゆったり感がほしいというニーズがあることから、全席が窓側の独立シートとなるバスを導入した。
バスの外観はメタリックブラウンの落ち着いたデザイン。通常は45人乗りとなる大型バスの内部レイアウトを変更し、中央に通路、その両側に11席の独立シートを設置した。バスツアーの定員は10人となる(1席は添乗員用)。
座席に座ってみると、革張りのシートは柔らかく、すぐに体になじんだ。前の席との距離も広く、足を伸ばせる。レッグレストを上げると、靴を収納するスペースも確保されている。前席の背もたれの裏には、パーソナルモニターが埋め込まれており、テレビやDVDなどを見ることができる。モニターは、ひじ掛けにしまってある小さなリモコンで操作できるようになっている。自分だけの空間で、ゆったりとくつろげそうだ。
後部には化粧室も備えている。簡単な身支度ができそうな広さだ。ほかにも、コーヒーメーカーやソフトドリンク、Wi-Fiサービス、クッションなど、快適性と満足度を高めるための設備をそろえている。
富裕層シニア向けのバスツアーに加え、法人向けのインセンティブツアーなど、オーダーメイド旅行にも活用する。初年度は延べ約1200人の利用を見込む。
また、ロイヤルロード・プレミアムを利用した長期間のツアーも企画。「日本一周の旅」として「東日本編」を9月に、「西日本編」を11月に実施する。東日本編は9月11日出発で12日間の日程。東京を出発し、鬼怒川、仙台、函館、白神山地などを経由する。途中でフェリーや観光列車での移動もある。旅行代金は2人1室利用の場合で1人150万円(予定)。西日本編の詳細は夏にも発表するという。
新型車の導入により、高品質・高付加価値の国内旅行市場でさらなるシェア拡大と新規顧客開拓を目指す。観光バス、高速路線バスともに高級車両の投入が加速する中、強力な武器となりそうだ。
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