東芝、決算発表3度目の延期か 監査承認なしで発表も監査法人との調整がつかず

» 2017年04月11日 10時39分 公開
[ITmedia]

 経営再建中の東芝の決算発表調整が難航している。東芝は4月11日、2度の延期を行った2016年4〜12月期の決算報告を予定しているが、11日10時時点で決算発表の調整ができていない状態だ。

4月11日に決算報告を予定している東芝だが……

 東芝の広報部によると、「決算発表の準備を進めているが、行えるかどうかはお伝えできない状態。決算発表の準備が整えば、適時開示を行う。なんらかの記者会見を行うかどうかも未定」という。

 本来の開示期限は2月14日。巨額損失を出した原子力事業の会計処理の調査に時間を要したため、関東財務局に2度決算報告の期限延長を申請し、承認を受けている。国が定めた期限である4月11日に提出をするべく、決算をチェックするPwCあらた監査法人と調整を続けているが、決算報告ができるかどうかは定まっていない。

 調整次第では、監査法人による承認が限定的、あるいは承認のない報告書を関東財務局に提出する可能性もある。また、3度目の延期を申請する対応も考えられる。いずれの場合も、一部上場企業として極めて異例な対応となる。

東芝は3月に決算報告期限の再延期を申請していた

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