将棋・藤井4段の記録更新で株価急騰……その銘柄は“デジタル棋譜”に人気が出る?

» 2017年06月27日 16時49分 公開
[ITmedia]

 将棋の最年少プロ棋士で、デビュー戦以来無敗の藤井聡太4段が歴代1位となる29連勝を記録した翌日の6月27日、株式市場ではある企業の株価が急騰した。生活情報サイトの運営などを手掛けるオールアバウト(東証JASDAQ)だ。

photo オールアバウトの公式サイト

 同社の株価は午前10時ごろから急騰。午前10時4分には値幅制限の上限(ストップ高)となる前日比300円高(+29.8%)の1308円を付け、年初来高値を更新した。その後落ち着いたものの、終値は前日比134円高(+13.3%)の1142円と高いまま。全市場で値上がり率上位だった。

photo オールアバウトの株価の変動=Yahoo!ファイナンスより

 オールアバウトは、子会社でデジタルコンテンツ販売のディー・エル・マーケット(DLmarket)が、日本将棋連盟が所蔵するプロ棋士対局時の手書き棋譜を電子化した「悠久の棋譜」を3月から販売している。同連盟が所蔵する手書き棋譜を世に出した企業はDLmarketが初という。

 悠久の棋譜シリーズには、1986年の伊達康夫7段 対 村山聖4段、2008年の羽生善治名人 対 渡辺明竜王など、歴史に残る対局が収録されている。

photo 「悠久の棋譜」シリーズ

 藤井4段の快進撃により、“将棋ブーム”が到来すれば、新旧問わず将棋ファンが棋譜を購入し、オールアバウトの連結業績も向上するだろう……という思惑が集まったようだ。

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