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» 2017年10月05日 06時00分 公開

“いま”が分かるビジネス塾:加速する「AI型店舗」 小売の現場はこう変わる (1/3)

AI時代の到来で小売店も大きく変わろうとしている。AIを活用した次世代型の店舗は、従来の小売店のビジネスをどのように変えるのか。先進企業の事例を紹介しつつ、解説する。

[加谷珪一,ITmedia]

 ファミリーマートを運営するユニー・ファミリーマートホールディングスは2017年6月、IT企業であるLINEと業務提携すると発表した。

 提携の具体的な内容は明かされていないが、ファミリーマートにおける購買データをLINEが親会社のNAVERと共同開発したAIプラットフォーム「Clova(クローバ)」で分析し、LINEのメッセージング機能を使って最適なクーポンを送付するなど、個人それぞれにカスタマイズされた販促活動を行うものと考えられる。

 LINEは同時期に、対話型AIスピーカー「WAVE(ウェーブ)」の販売も開始している。ウェーブもクローバに対応しており、利用者が話しかけると、聞きたい音楽をかけてくれたり、知りたいニュースを読み上げてくれる。LINEでメッセージを送ったり、届いたLINEのメッセージを読み上げることも可能だ。

photo 対話型AIスピーカー「ウェーブ」

 これはアマゾンが米国などで販売しているAIスピーカー「Amazon Echo(アマゾンエコー)」と同じような製品で、エコーは既に2500万人の利用者が存在する。LINEはアマゾンと異なりネット通販企業ではないので、ウェーブは当面の間、単にラインのメッセージを読み上げたり、天気を知らせてくれる便利なツールにとどまるだろう。

 ウェーブ単体では、サービスとしてそれほど大きな意味は持たない。こうした対話型AIはモノやサービスの販売につなげてこそ大きな利益になるので、今回のファミマとLINEの提携には大きな意味がある。例えば、対話型AIスピーカーをうまく活用すれば、朝出勤する前に、今日コンビニで買う商品を顧客に勧めるといったサービスが簡単に実現できる。両社のサービスはAIを軸に融合が進んでいくことになるだろう。

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