ニュース
» 2017年10月26日 15時41分 公開

「やる、しかない。」:かっぱ寿司、「食べ放題」全店へ拡大 反撃の「3本の柱」

かっぱ寿司が食べ放題キャンペーンを全店へ拡大。「1皿50円」「ハッピー平日」などの新プロジェクトも開始し、認知度やブランドイメージの向上を目指す。

[青柳美帆子,ITmedia]

 カッパ・クリエイトが運営する回転すしチェーン「かっぱ寿司」が攻勢に出る。「やる、しかない。」をコンセプトに、「食べ放題キャンペーンの全店舗実施」「1皿50円(1貫提供)」「平日メニュー強化」──の3つの新プロジェクトを展開する。

かっぱ寿司の食べ放題が全店へ拡大

食べ放題を全店実施へ

 業績が低迷していたかっぱ寿司。16年にロゴ変更などのリブランディングを行ったが、大きな効果が見られず、17年3月期には約58億円の最終赤字に転落した。そこで起死回生の策として打ち出したのが食べ放題キャンペーンだ。アイドルタイムと言われる平日午後2〜5時限定で、男性1580円、女性1380円ですしが食べ放題になる。

 6月に店舗限定で試験的に実施したところ、大きな反響があり、11万人を超える来店者で盛況。8月、9月にもトライアルを重ねた結果を踏まえ、全店舗実施へと踏み切る。11月1〜22日の期間限定で、事前にWebサイトかスマートフォンアプリで予約を受け付ける仕組み。すし、麺類、デザート約80種類とドリンクバーを提供する。

 「不可能と言われた全店舗での食べ放題だが、これまで実施した店舗で好評をいただいた。『近くの店でもやってほしい』『また行きたい』というお客さまからの要望に応え、全店で実施する」(大野健一社長)

食べ放題で認知度向上を目指すかっぱ寿司。カッパ・クリエイトの大野健一社長は意気込みを見せる

 回転すしの平均客単価は1000円。食べ放題の価格設定は男性1580円と、売上高の増加が見込める計算だ。反面、原価率が高くなり、利益への貢献は限定的という見方もある。

 「原価率は高いが、これまでのトライアルでは収益は出ている。また、(平日の午後という)アイドルタイムを活用できるというメリットもある。ただ、食べ放題によって利益を積み上げるという考えではなく、『新しいかっぱ寿司』を知ってもらうきっかけや、認知度やブランドイメージの向上を目指したいと考えている」(澄川浩太専務)

 トライアルでは高校生グループなど、これまでかっぱ寿司で見られなかった層の来店も増えたという。だがその結果、一部店舗で混雑が発生し、最長で「10時間待ち」という混乱も見られた。

 「トライアルの中で振り返りをし、オペレーションの構築をした。初回はご迷惑をおかけしてしまったお客さまもいた。Webでのみ予約を受け付けることで、当日の人員などのオペレーション問題を解決した。来店人数は少なくとも20万人を見込んでいる」(澄川専務)

「1皿50円」「ハッピー平日」

 さらに、すし1貫を50円で提供する「1皿50円」の取り組みも、11月中旬から首都圏十数店舗でトライアル実施する。主に女性や年配者の「1皿に2貫だと、種類が多く食べられない。1貫でいろいろな種類のすしを食べたい」というニーズに応えた。好評であれば、全店実施を検討するという。

 今後は、平日に来店するユーザー向けのメニューも展開する。ランチセット、丼ぶりメニュー、デザート、女性向けのメニューなど、平日ならではのサービスや商品を開発し、18年初頭をめどに販売を目指す。

 「回転すし市場は大きな成長を遂げているが、回転すしが当たり前になっている時代だからこそ、これからの回転すしに必要な新しい『うれしい』を作りたい。お客さまからの意見を吸い上げて具現化し、時代のニーズを読み、スピーディーに新しいチャレンジを進めていく」(大野社長)

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -

ITmedia 総力特集