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» 2017年11月13日 14時58分 公開

売上高1700億円目指し:絶好調スシロー、「国産天然魚」「スイーツ」への挑戦

回転すしチェーン「スシロー」が好調だ。「地元の旬の天然もの スシロー×羽田市場」と「スシローカフェ部」の取り組みで、メニューのさらなる充実を図る。

[青柳美帆子,ITmedia]

 好調の回転すしチェーン「スシロー」が、「国産天然もの」と「スイーツ」の展開を強化する。11月15日から、日本各地の天然魚を提供するプロジェクト「地元の旬の天然もの スシロー×羽田市場」をスタート。また、社内に新設した「スシローカフェ部」の取り組みとして、人気アップルパイ専門店とコラボしたデザートを発売する。

 持ち株会社スシローグローバルホールディングスの2017年9月期(16年10月〜17年9月)連結業績は、売上高1560億円(前年比5.9%増)、営業利益92億円(22.6%増)と好調。来店客数は累計1億5000万人を突破した。9月に島根県出雲市に「出雲小山店」をオープンしたことで、47都道府県全てに出店を果たしている。

 18年9月期は、売上高約1700億円、営業利益約100億円の大台を見込む。また、台湾への新規出店も含み、国内外での500店舗達成を目指している。

好調「スシロー」が「国産天然魚」と「スイーツ」に注力

スシロー×羽田市場で挑戦する「チェーンで国産天然魚」

 すしネタの強化に力を入れてきたスシロー。16年に開始した世界の旬な魚を低価格で提供する「世界の海からいいネタ100円」は、話題性だけではなく会社の売り上げにも貢献するプロジェクトに成長したという。次に取り組むのが、国内の天然魚の取り扱いだ。

 国産天然魚は品質や数量の安定確保の課題があり、地域限定での取り組みにとどまっていた。そこで全国の漁港から水産物を空輸し販売するサービス「羽田市場」を運営するCSN地方創生ネットワークに約5000万円を出資して提携。羽田市場の産地ネットワークを活用し、天然魚の積極的な取り扱いに踏み切った。

 日本各地の地元の海でとれる天然ものを、羽田市場とスシローの目利きが選び、空路などを活用することで全国のスシローで提供する仕組み。あきんどスシローの水留浩一社長は「地元でとれたおいしい旬のネタを全国のスシローで楽しむことができる。地元の漁師や漁業活性化の一助となることも目指したい。このプロジェクトが成功すれば、回転すしの革命になる」と自信を見せる。

 提供するのは北海道の「生甘えび」「つぶ貝」、長崎県の「剣先いか」「かますの炙り」、和歌山県・沖縄県の「生まぐろ」など8種。水揚げ状況や販売状況により、産地や提供エリアは変更になる可能性がある。

旬の国産天然魚をチェーン店で楽しめる

 価格は180〜280円(以下税別)と、スシローの他商品と比べるとやや強気の価格設定だが、「価値が高いものを価値に見合った価格で提供する。旬の天然ものを展開することで、町のすし屋で季節を感じるような感覚を味わってもらいたい」(水留社長)という。

「カフェ部」設立

 これまでもデザートメニューに力を入れ、パンケーキ、パフェ、ロールケーキなど、人気スイーツ店とコラボしてきた。その取り組みをさらに強化するべく立ち上げるのが「スシローカフェ部」だ。

 これまでのカフェの取り組みを、部門を横断したプロジェクトとして切り出した。社内のデザート好きなメンバーが集まり、カフェへのこだわりや思いを持っている人間を部長と副部長に任命したという。

「スシローカフェ部」に任命された村井部長(左)と栗本副部長(右)

 第1弾として展開するのは、アップルパイ専門店「グラニースミス」監修の「アップルパイ」(280円)。同店を運営するファンゴーの関俊一郎社長は「スシローで何回も試作をしてもらい、グラニースミスの『温かいおばあちゃんの味』という世界観を表現できた」と太鼓判を押す。アップルパイに合うように「ホットコーヒー」(150円)もリニューアルした。

グラニースミス監修の「アップルパイ」

 「デザートとコーヒー合わせてワンコインで楽しめる価格設定。食事の後のデザートはもちろん、日中のカフェ使いでも使っていただきたい。スシローはすしを食べなくても楽しんでいただけるとアピールしていきたい」と水留社長が語るように、客単価の増加や女性層へのアピールのみならず、アイドルタイム(午後2〜5時ごろ)対策にもつながりそうだ。

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